アーカイブ | 7月, 2010

プライドとホモフォビア。

15 7月

キャシーってば、去年はプライド中にホモフォビアに遭遇してるじゃない?

憶えてない方は、こちらをお読み下さい。

プライド中の怖い話。

今年も嫌な予感がしてたわけよ。

っていうか、もうプライド中はゲイタウンの外までレインボーが溢れて。

町中がゲイムードたっぷりになるわけだから。

ホモフォビックな人(ゲイ嫌いな人)はきっと鬱憤が溜るのよね。

これはプライド週間の金曜日の夜にあった怖い話です。

あたし、トランスマーチを終え。

ゲイタウンから車で10分ほどのパーティに仕事をしに行ったんです。

仕事が終わったのが深夜12時過ぎで。

そのままパーティでビールを数杯飲んで、友達たちと話して。

深夜2時頃に、仕事で使った荷物を抱えて、タクシーを捕まえて帰ったわけよ。

荷物をタクシーに詰め込んで。

「チャーチとウェルズリー(ゲイタウンの中心交差点)までお願いできる?」

って言ったんだけど、タクシードライバーの微妙な表情を見て、少し冷や汗をかくキャシー。

ギラギラなゲイゲイしい格好でゲイタウンまでって言ったから。

ゲイです!ってカムアウトしちゃったあたし。

そのタクシードライバーは黒人だったわけだけど、黒人がみんなゲイ嫌いなわけじゃないし。

とりあえず、黙ったまま10分のドライブをやり過ごそうと思ったわけ。

でも、そこで黙ってくれないのがタクシードライバー。

「今日は車道閉鎖でチャーチとウェルズリーには入れないよ。」

って言われて、そういえばプライド中はずっと車がゲイタウンに入れないのを思い出し。

「じゃ、ウェルズリーとヤンでいいです。」

って言って、会話を終わらそうと思ったら。

「あそこらへんの輩ってろくなやつがいないから、行きたくないんだよね。」

とか愚痴りだす運転手さん。

きっと酔っぱらいが多いから、そんな理由よね。

ゲイとかビアンとかドラァグクイーンが多いって理由じゃないって祈るあたし。

でも、この運転手の口調は段々強くなって。

「だいたい、自分たちが神に背いたことをやってるからって、他の人に強制するのはおかしいって。」

とか、なんか急に意味深なことを語りだしたんです。

神に背いたことをしてる人ってゲイのことを差してるのよね?

で、他人に強制って何?

まさかこの人、ゲイは選んでなれるとかって思ってる保守派?

生まれた時に「ゲイ」と「ストレート」のカードがあって。

あたしが自分で選んでゲイになったとでも言いたいのかしら?

あたしたちが、他の人にゲイになるように強制してる集団とでも思ってるのかしら。

もう頭の中では火山が煮えたぎってるんだけど、状況が状況なのよね。

深夜のタクシーに、あたし一人、向こうを刺激したら何されるかわかりません。

もう顔色変えず、外の景色に集中して、話が聞こえないふりをするあたし。

「彼らはやりすぎってもんを知らないんだ。今に天罰が下る。この国はああいう輩に優しすぎるんだよ。俺だったら、絶対に許さない。」

それでも、そのままぶつぶつと文句を足れ続けるこの運転手。

もう、本当になんなのよ!

今はプライドの真っ最中よ?

あたしたちの獲得した権利を祝福するめでたい時期なのよ?

なんで、こんな説教を10分も聞かなきゃならないのよ?

ウェルズリーとヤンまで到着したら、そそくさとタクシーを降りて。

チップは1セントもあげなかったキャシーでした。

今思えば、運転手の名前を控えて、クレーム出せばよかったくらいです。

もうこういうホモフォビア体験は、プライドの恒例行事なのかしら?

本当、トロントがいくらゲイフレンドリーだとしても、決して安全なわけではないんだよね。

プライドが終わって、一週間経った週末に、友達と手をつないで街を歩いてただけで。

車道の向こうから、ピンクのシャツを着たおじさんが大声で。

「おまえらゲイは気持ち悪いんだよ!向こうに行ったら思い切り蹴り入れてるとこだよ!」

とか、そんな感じでホモフォビックな暴言を5分ほどずっと吐かれたのよね。

キャシーってば、もう全然スルーしようと思ってたんだけど。

友達がけっこうそれに怖がっちゃったので、あたしは頭に来て。

「Thank you! Have a nice straight day!」

(どうもありがと!ストレートな良い一日を!)

って、ゲイっぽく叫び返しました。

なんでゲイってパレードしたり、ゲイタウンに固まるのかって疑問に思ってるなら。

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友達と手をつないで、楽しく道も歩けない。

こんな社会が一つの理由だと思います。

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プライドトロント2010年幕開け!

12 7月

さて、ブログ更新をしようしようと思って。

風邪気味だったり、夏バテだったり、仕事が忙しかったりして。

一週間も過ぎた頃に、プライドのリポートでございます。

というわけで、2010年のトロントプライドをキャシーと共に早足で見て行きましょう。

とりあえず、プライドに直接行く前に。

キャシーがブログでずっと報告していた今年のプライド騒動の後日談から始めないと。

何のことかわからない方は、こちらの記事を先に読むことをおすすめします。

「ゲイプライドは、誰のもの?」

「パレスチナ支持の反イスラエルLGBT組織へのトロントプライドパレード参加禁止令。」

「ゲイパレードの精神とトロントプライドの戦い。」

「反プライドトロントのキャンペーン。」

プライドトロントが、反イスラエルグループのパレード参加を禁止し。

トロントのLGBTコミュニティー側からは抗議が上がり。

プライドをボイコットする大物アクティビストたちが続々現れ。

もはや、プライド分裂かと騒がれるまでに発展したこの騒動。

プライド分裂を示唆するフライヤーはあちらこちらに張られてましたし。

女性のためのダイクマーチは、実際に真っ二つに分裂してしまったんです。

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左:誰のプライド?私たちのプライド!のちらし。

右:ダイクマーチと同時に企画されたダイクマーチを取り戻すマーチのちらし。

コミュニティー側の声はより一層強いものになって。

無料コンサートで歌う予定のシンディーローパーさえコミュニティー側に賛同して。

もしプライドトロントが立場を改めないなら、ライブをキャンセルすると発言し。

海外の様々なコミュニティーからも、非難の声が寄せられてしまったプライドトロント。

結局、プライドの2週間前に、コミュニティーの声を受け入れて。

最終的に反イスラエルグループのマーチを許可したプライドトロントでした。

これには正直、キャシーもビックリしたというか。

ここまで頑に姿勢を崩さなかったので、もう事態は変わらないと思っていたのに。

諦めないコミュニティー側が、ついに大きな決断自体を引っくり返してしまいました。

あっぱれです!トロントのLGBTコミュニティ。

しかし、この時点でプライド2週間前です。

うちの団体なんて、もうプライドパレード中に抗議プラカードを掲げようとか。

パレードに参加しつつ、反逆児的な行動を取ろうなんて話していたのに。

この事態の急変によって、もう大慌てです。

キャシーなんて、このおかげで、プライド関連の仕事はすべてやり直し。

「もう今年はプライドトロントの決断と一連の戦いを祝福し、楽しく歩きましょ!」

ってことに治まったときは、喜びと怒りが溢れてました。

だってだって、あたし休日まで犠牲にしていろいろ準備してたのよ。

そんなプライドトロント、コミュニティー側の声は受け入れたけど。

賞を辞退や返却してまで、コミュニティーのために戦って来たアクティビストたちには。

何も配慮がなく、ただ無視するというなんだかなという感じの対応で。

そんなことでは、アクティビストたちがかわいそうということで。

コミュニティー側がプライド直前にこんなイベントを主催して。

プライドのために戦ってくれたアクティビストたちを表彰したんです。

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言論の自由のために戦った英雄たちを表彰。

キャシーもそんな英雄たちと記念撮影をしました。

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イベントは路上で、ゲリラライブのように始まって。

トロフィーは手作りで、とても和やかで楽しい一時でした。

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もちろん、トロントプライドをバカにするコントも用意。

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プライドトロントの会長のそっくりさんモノマネまで登場。

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「プライドは誰のもの?」

「あたしのものに決まってるじゃない!」

とストリップしながら叫ぶそっくりさん。

とても笑えるモノマネコントで、会場は爆笑でした。

イベントの最後には、みんなで路上フラッシュモブダンスまでやったんです。

フラッシュモブとは、不特定多数の人間が公共の場に突如集合し、目的を達成すると即座に解散する行為です(wikiより)

こんな感じで、プライドの始まりをコミュニティーと一緒に祝福しました。

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信号が赤のうちにチャーチストリートにみんなで飛び出し。

即興で憶えた振り付けをみんなで踊りました。

キャシーはフラッシュモブダンスなんて人生で初めてで。

たったの5分だったけど、楽しくて楽しくて仕方が無かったです。

実際のプライドより遥かに少人数だし、お酒も、音楽も、派手な飾りも無いけど。

こんな風にコミュニティと一体になって祝う方が、本当のプライドって感じ。

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初フラッシュモブダンスを満喫するキャシー。

キャシーの友達はその様子を見て。

「今年のプライドはデモばっかりで、プライドって感じがしない。」

とか言うもんだから、もうあたし頭に来て。

「プライド自体がデモでしょ!」

「プライドというデモがあったから、今の生活があるんでしょ!」

って思いっきり説教してしまいました。

こんな口うるさいオカマは売れないわね。

それでも、社会を頑張って変えてくれた人たちの努力を忘れるよりはずっとマシだと思うわ。

G20サミットによる延期、コミュニティーとプライド運営部の分裂など。

本当に、今年はいろいろあったけど。

トロントプライドはなんとか無事にスタートしました。

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