さて、ブログ更新をしようしようと思って。
風邪気味だったり、夏バテだったり、仕事が忙しかったりして。
一週間も過ぎた頃に、プライドのリポートでございます。
というわけで、2010年のトロントプライドをキャシーと共に早足で見て行きましょう。
とりあえず、プライドに直接行く前に。
キャシーがブログでずっと報告していた今年のプライド騒動の後日談から始めないと。
何のことかわからない方は、こちらの記事を先に読むことをおすすめします。
「パレスチナ支持の反イスラエルLGBT組織へのトロントプライドパレード参加禁止令。」
プライドトロントが、反イスラエルグループのパレード参加を禁止し。
トロントのLGBTコミュニティー側からは抗議が上がり。
プライドをボイコットする大物アクティビストたちが続々現れ。
もはや、プライド分裂かと騒がれるまでに発展したこの騒動。
プライド分裂を示唆するフライヤーはあちらこちらに張られてましたし。
女性のためのダイクマーチは、実際に真っ二つに分裂してしまったんです。
左:誰のプライド?私たちのプライド!のちらし。
右:ダイクマーチと同時に企画されたダイクマーチを取り戻すマーチのちらし。
コミュニティー側の声はより一層強いものになって。
無料コンサートで歌う予定のシンディーローパーさえコミュニティー側に賛同して。
もしプライドトロントが立場を改めないなら、ライブをキャンセルすると発言し。
海外の様々なコミュニティーからも、非難の声が寄せられてしまったプライドトロント。
結局、プライドの2週間前に、コミュニティーの声を受け入れて。
最終的に反イスラエルグループのマーチを許可したプライドトロントでした。
これには正直、キャシーもビックリしたというか。
ここまで頑に姿勢を崩さなかったので、もう事態は変わらないと思っていたのに。
諦めないコミュニティー側が、ついに大きな決断自体を引っくり返してしまいました。
あっぱれです!トロントのLGBTコミュニティ。
しかし、この時点でプライド2週間前です。
うちの団体なんて、もうプライドパレード中に抗議プラカードを掲げようとか。
パレードに参加しつつ、反逆児的な行動を取ろうなんて話していたのに。
この事態の急変によって、もう大慌てです。
キャシーなんて、このおかげで、プライド関連の仕事はすべてやり直し。
「もう今年はプライドトロントの決断と一連の戦いを祝福し、楽しく歩きましょ!」
ってことに治まったときは、喜びと怒りが溢れてました。
だってだって、あたし休日まで犠牲にしていろいろ準備してたのよ。
そんなプライドトロント、コミュニティー側の声は受け入れたけど。
賞を辞退や返却してまで、コミュニティーのために戦って来たアクティビストたちには。
何も配慮がなく、ただ無視するというなんだかなという感じの対応で。
そんなことでは、アクティビストたちがかわいそうということで。
コミュニティー側がプライド直前にこんなイベントを主催して。
プライドのために戦ってくれたアクティビストたちを表彰したんです。
言論の自由のために戦った英雄たちを表彰。
キャシーもそんな英雄たちと記念撮影をしました。
イベントは路上で、ゲリラライブのように始まって。
トロフィーは手作りで、とても和やかで楽しい一時でした。
もちろん、トロントプライドをバカにするコントも用意。
プライドトロントの会長のそっくりさんモノマネまで登場。
「プライドは誰のもの?」
「あたしのものに決まってるじゃない!」
とストリップしながら叫ぶそっくりさん。
とても笑えるモノマネコントで、会場は爆笑でした。
イベントの最後には、みんなで路上フラッシュモブダンスまでやったんです。
フラッシュモブとは、不特定多数の人間が公共の場に突如集合し、目的を達成すると即座に解散する行為です(wikiより)
こんな感じで、プライドの始まりをコミュニティーと一緒に祝福しました。
信号が赤のうちにチャーチストリートにみんなで飛び出し。
即興で憶えた振り付けをみんなで踊りました。
キャシーはフラッシュモブダンスなんて人生で初めてで。
たったの5分だったけど、楽しくて楽しくて仕方が無かったです。
実際のプライドより遥かに少人数だし、お酒も、音楽も、派手な飾りも無いけど。
こんな風にコミュニティと一体になって祝う方が、本当のプライドって感じ。
初フラッシュモブダンスを満喫するキャシー。
キャシーの友達はその様子を見て。
「今年のプライドはデモばっかりで、プライドって感じがしない。」
とか言うもんだから、もうあたし頭に来て。
「プライド自体がデモでしょ!」
「プライドというデモがあったから、今の生活があるんでしょ!」
って思いっきり説教してしまいました。
こんな口うるさいオカマは売れないわね。
それでも、社会を頑張って変えてくれた人たちの努力を忘れるよりはずっとマシだと思うわ。
G20サミットによる延期、コミュニティーとプライド運営部の分裂など。
本当に、今年はいろいろあったけど。
トロントプライドはなんとか無事にスタートしました。