パレスチナ支持の反イスラエルLGBT組織へのトロントプライドパレード参加禁止令。

今日は先日の記事、『ゲイプライドは、誰のもの?』の続きです。

キャシー、別に専門家でもないし、頭がいいわけでもないので。

今回の話はできるだけわかりやすく、僕の理解に基づいて書いて行きます。

ご意見や批判は、コメントへ。

キャシーから直接の返信が聞きたい場合はメール下さい。

それでは、久々に敏感なネタについて書いちゃおっと。

以前の記事で、キャシーはパレスチナ問題について取り上げたことがあります。

「パレスチナ問題とゲイの人権の意外な繋がり。」

「イスラエルは本当にゲイの人権を尊重しているのか。」

実はこの記事、意外なことにこのブログ史上一番反響があったんですよね。

ここ最近、イスラエルとパレスチナ問題が表立ってきて、アクセス数もまた上がってます。

みんな、キャシーの恋バナとか、そういうのはどうでもいいのね(ぷんぷん!)

いや正直、こういう社会的なネタも読まれてて、嬉しいキャシーです。

と、なんで今頃この古い記事を取り上げたのかというと。

これがまさに今年のトロントプライドを揺らしている事件だからです。

トロントには、イスラエル政府の政策に反対するLGBT組織の支部があります。

彼らは、世界各地で迫害されているのパレスチナ人のLGBTを助ける運動を行っています。

もっと知りたい方は彼らのホームページへどうぞ。

Queers Against Israeli Apartheid(以降反イスラエルLGBTグループ)

この組織ですが、キャシーの友人も多く在籍していて。

反戦イベントや、学校行事でよく彼らの活動を目にしているんですが。

ユダヤ系の移民からしたら、彼らは目の敵になんですよね。

なんでユダヤ系がパレスチナ支援グループを嫌うかわからない方は。

パレスチナ問題と検索しましょう。

そんなわけで、この組織はある意味トラブルにハッテンする可能性を秘めていて。

トロント大学の学生自治体でさえ、彼らの活動に難色を示していたのを憶えてます。

プライドトロント団体も、彼らのことをあまり良くは見ていません。

これが今回の問題の火種でもあります。

去年のプライドパレードでは、最後の最後まで、彼らがマーチできるかが議論になっていて。

結局、警備を増やす条件で、プライドトロント団体は彼らのマーチを容認しました。

昨年の彼らのマーチの様子はこちらです。

その後、プライドトロント団体はメディアで。

年のプライドパレードは、ゴミストライキに伴う清掃員費用。

さらに、反イスラエルLGBTグループのマーチに伴う警備員費用により。

予算を大幅にオーバーしました。

と、けっこう当てつけのように報告したんです。

これがそもそも伏せんだったんでしょう。

今年、プライドトロント団体は彼らのグループ名のパレード参加を禁止しました。

つまり、彼らは反イスラエルLGBT組織として、パレードでマーチできなくなりました。

そうなったのには、安全上の問題や。

彼らがプライドパレードに与えるイメージなど様々な理由がありますが。

一部のスポンサーから、もしその組織のパレード参加を容認すれば。

スポンサーから外れると言われたのが一番の原因ともなっています。

それを聞いたコミュニティーの方々は。

「はっ?いつからゲイパレードはスポンサーの言うことを聞くようになったの?」

「一般企業のプライドと関係ないものはどんどん増えるのに、こういう大事なものは禁止するわけ?」

と、もちろん怒りだすわけです。

昨年予算オーバーしたと報告したにも関わらず。

今年のプライドでトロントの有名な広場であるダンダーススクエアまで規模を広げることや。

黒人系コミュニティーのパフォーマンスイベントのスペースを他の一般企業に譲ったりと。

今年のプライドトロント団体には、本当に首を傾げたくなります。

そもそも、プライドパレードとは。

ゲイ、レズビアン、トランスジェンダーなどのセクシュアルマイノリティーが。

自分らしく生きている姿を公の場で披露し、社会で自分たちを可視化させるのが趣旨でした。

最初は白い目で見られたり、暴言を浴びせられたりしても、あきらめずに歩き続けて。

今の社会的認知と、社会的なサポートを獲得するまでになったんです。

今のトロントのプライドパレードは、お祭り騒ぎやパーティの側面が強くなっちゃったけど。

それでも、それはコミュニティーのもので、現在進行形で続く一つの解放運動なのです。

それをスポンサーを理由にパレスチナを支援するLGBT組織の参加を禁止するのは。

明らかに、プライド精神に反するものであり。

私たちのプライドを売り渡す行為と受け止められます。

この問題に、イスラエルとパレスチナ問題の是非を持ち出すこともできますが。

キャシーはあくまで、コミュニティーの声をどう扱うかという問題で見ています。

人権問題を訴える反イスラエルLGBT組織のパレード参加禁止。

有色人種系コミュニティーやその他小さな団体に対する失礼な態度。

さらに、スポンサーと金儲けに傾いて行く姿勢。

それに黙っているほど、トロントのLGBTコミュニティーは甘くはありません。

このニュースが流れてすぐ。

コミュニティー内で活躍するアクティビストたちが次々と立ち上がり。

コミュニティーvsプライドトロント団体という構図で、激しい争いが起きてしまったんです。

コミュニティーペーパーも、その記事で埋め尽くされちゃってますし。

今このブログを書いてる側で。

トロントのローカルTVチャンネルでも報道されちゃってるくらいです。

もうプライド週間が始まるまで、3週間切っちゃってるのに。

いったいどうなっちゃうの?

今年のトロントプライド!

パレスチナ支持の反イスラエルLGBT組織へのトロントプライドパレード参加禁止令。” への4件のフィードバック

  1. SECRET: 0
    PASS:
    こんな事態がトロントゲイプライドに起こっていたとは、全く知りませんでした。実は、うちの旦那と、トロントのゲイパレードに行くか、ベンクーベーのゲイパレオードに行くか、迷っていた所だったんですよぉ。
    同じ精神であるべき、コミュニティーとプライドトロント団体に亀裂が生じているなんて!!ホントにどうなっちゃうのかな、今年のトロントプライド!!

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