キャシーの日々ハッテンは、トロントの日本語情報誌『Bits』(ビッツマガジン)で2011年から2017年まで連載されていたコラムです。
キャシーの日々ハッテン(コラム連載アーカイブ)
Day.57 ハロウィーンは人間の発情期?
小さい頃にテレビでしか見たことがなかったハロウィーンは、魔女やお化けに扮した子供たちが近所のドアをノックしてお菓子をねだるお祭りというイメージだった。オトナになってからトロントに来て、初めて本場のハロウィーンを体験してみれば何かがおかしい。クラブミュージックががんがんにかかっているハロウィーンパーティを見渡せば、セクシーなナースからムキムキの海軍まで、間違えてアダルトなコスプレパーティにでも来たかのような景色が目の前が広がっている。魔女やお化けまでもが必要以上にセクシーにデフォルメされている。周りに聞けば、どうやらこれがフツーのハロウィーンらしい。むしろ彼らが言うには、本気で怖い格好をしてハロウィーンパーティに来る方がある意味浮いているんだとか。
「ハロウィーンなんだからいいじゃない!」と言う友人曰く、普段ではなかなか着ることが出来ない際どい衣装もハロウィーンのテンションなら着れるし、周りの目も痛くない。露出度の高い衣装に身を包んでパーティに出かければ、目当ての相手を見つけて猛アタックできる。例えそのコスチュームがまったくハロウィーンとは関係がなくても、可愛いバニーガールや胸元ぱっくりの消防士に変身すれば、いつもとは違う自分を演出できて、普段は自信がない人も大胆になれる。どうやらハロウィーンはいつのまにか人間の発情期になっていたようだ。セックスショップがハロウィーンの時期に賑わうわけだ。そんなキャシーも人のことは言えない。いつかのハロウィーンには、彼氏にピチピチの警察官コスチュームをプレゼントして美味しい思いをした。
今年もそろそろハロウィーン。思い切ってセクシーにドレスアップしてはいかが?