コンドームを使う人は“良い人”だ

キャシーの日々ハッテンは​、トロントの日本語情報誌『Bits』(ビッツマガジン)で2011年から2017年まで連載されていたコラムです。

キャシーの日々ハッテン(コラム連載アーカイブ)
Day.51 コンドームを使う人は“良い人”だ

夜の営みで大活躍のアイテムといえばコンドームとティッシュだが、道ばたでティッシュを配れば欲しがる人はたくさんいるのに、コンドームとなると話は別だ。仕事上、イベントで無料のコンドームを配ることが多いが、コンドームを見ると恥ずかしがってキャーキャー騒ぎだす人が驚くほど多い。たまに見かける日本人の方にコンドームを一つ渡せばバラエティ番組の若手芸人顔負けのリアクションが返ってくる。コンドームとはそこまで恥ずかしいものなのか。

歴史を遡れば、コンドームは紀元前3000年頃より存在する古の発明で、昔から性感染症を予防し、避妊に役立っていた。風邪予防にマスクをするように、コンドームだってとても身近なものだ。それなのに、なぜコンドームを見ただけで必死に自分を遠ざけようとする人がこれほどまでに多いのか。コンドームを持っていると周りからふしだらに思われるのが嫌なのか。コンドームを見るとセックスを連想してしまって恥ずかしいのか。それともコンドームによほど嫌な思い出でもあるのか。きっとそれぞれに正当な理由があるのだろう。しかし、冷静になって考えれば、コンドームを使う人は責任感が強くて、計画的で、健康志向で、自分と他人のカラダをリスペクトする“良い人”ではないのか。それならば、もっと多くの人が堂々とコンドームを使えば良いのに。いや、公共の場ではなく、どこかプライベートなエリアでね。

たまに、コンドームを爽やかに受け取って「今夜使うよ!ありがとうね!」と笑顔で言ってくれる人がいる。そんな時は満面の笑みで「楽しんで!」と返して、心の中が少し暖まる。こんな人が増えれば、もっとステキな世の中になるのにな。

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