ゲイが入りやすいお店とそうじゃないお店

キャシーの日々ハッテンは​、トロントの日本語情報誌『Bits』(ビッツマガジン)で2011年から2017年まで連載されていたコラムです。

キャシーの日々ハッテン(コラム連載アーカイブ)
Day.12 ゲイが入りやすいお店とそうじゃないお店

トロントではなかなか美味しい唐揚げが食べられないので、その代わりにバッファローウィングで有名なバーに溜まった唐揚げ欲を満たしに行った。甘辛でジューシーなウィングを口いっぱいに頬張りながら周りを見渡すと、ビールがぶ飲みでスポーツ観戦してるお兄さんだらけ。本来、ゲイとしてはそんなハーレムな状況を楽しみたいところだけど、彼氏と一緒にオレンジジュースを飲みながらウィングをラブラブに食べるあたしはどうもこのお店じゃ浮いている。

トロントを歩いていれば、レストランやバーによくレインボーのサインを見かける。ゲイのトレードマークでもあるレインボーを店頭に掲げることは、彼らがゲイフレンドリーだというアピールでもある。ゲイカップルじゃ手を握って座ってるだけで、男女カップルがそうするよりも冷ややかな目で見られる。ゲイ人口の多いダウンタウンにあるレストランならゲイカップルでも所かまわずに入れるけれど、移民人口の多いエリアや郊外ではこのレインボーのサインがないと入るのが怖いお店も実は多い。だからこそ、せっかくのデートはやっぱりゲイフレンドリーな場所を選びたい。

しかし、レインボーのサインがあっても、いくらウィングが美味しくても、 このストレートの兄貴たちが集まるバーはやっぱり入りにくい。彼氏と手をつないでお店に入った瞬間から宇宙人かのように見られちゃって、人目が気になって落ち着かず、肝心のウィングも喉を通らない。あたしが美しすぎることが原因ならむしろ大歓迎なんだけど、ゲイが理由だってことは百も承知。店頭のレインボーは紛らわしいから、帰り際に剥がすべきだったわ。

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