パンデミックの向こうにあるセックスライフってどんなの?

「パンデミックが収まった後のセックスライフってどうなるんだろう?」

今週、ゲイ友達とそんな話で盛り上がっている。というのも、ロックダウンが続くトロントではスキンシップが大きなチャレンジとなっている。友達と日常のようにハグやキスをしてきた自分にとって、手さえ握れない状況が一年以上も続いているなんて少しゾッとしてしまう。ロックダウンのルールを守らない人もいるが、ルールをちゃんと守って、セックスをずっと我慢している人だって少なくないはずだ。そんな人たちのために、様々なパンデミック中のセックス・ガイドラインも発表されて、大きな話題となった。面白いガイドラインもあるので、ちょっと本題に入る前に紹介したい。

無難なところだと、カナダの最高公衆衛生責任者のテレサ・タムさんがセックスの最中のマスクの使用を推奨しつつ、なかなか聞けない質問も親切に解説してくれて、とても助かっている。精液や膣分泌液から新型コロナウイルスに感染するリスクは低いそうよ。

そして、新型コロナウイルスに感染するリスクが低い体位のガイドライン(パロディ含む)も登場するようになって、パンデミック中もセックスを楽しみたい人のために、クリエイティブなアイデアもたくさん寄せられた。やっぱり、バック関連の体位が人気みたいなんだけど、こんな密接なのに大丈夫なのかしら。

さらに、去年の夏、ハッテン場で人気のグローリーホールをカナダのB.C.州がパンデミック中のセーフな性行為として推奨して大騒ぎになったのよね。壁の小さな穴を利用して性行為を楽しむゲイ文化が、こうして新型コロナウイルス予防に貢献しているなんて、ちょっとビックリ。

もちろん、パンデミック中のセックスも大変だけど、個人的にはパンデミックの後のセックスが気になって仕方がない。こうしてパンデミック中のリアリティが当たり前に慣れてから、もし状況が改善して、また「好きなだけセックスしていいですよ」みたいなことになったら、みんな少し戸惑うと思うのよ。パンデミック中にすっかり潔癖症気味になってしまった自分は、パンデミック後の(パートナーではない人との)初セックスに緊張しまくるだろう。そして、そのセックスのリスクとどうやって向き合えばいいのか、難しいところでもある。

キャシーは昔、セーファーセックス教育を仕事にしていたから、セックスの際に様々なリスクを計算するのが習慣になっている。例えば、コンドームを使わないアナルセックスはHIVや他の性感染症のリスクが高いから止めておこうとか、オーラルセックスはリスクが低いからコンドームを使わなくてもいいかとか、梅毒とかクラミジアなどの性感染症は感染しても定期的な検査と治療で対処できるし、HPVやB型肝炎はワクチンでリスクを抑えられて、完治しないヘルペスなどは症状も軽いのでかかったらかかったで仕方ないかとか、知識を頼りにリスクと快感を天秤にかけてるのよ。もちろん、これはあくまでキャシーの意見なので、鵜呑みにせずに、それぞれ自分が許容できるリスクを計算してちょーだい(リソースはこちら)。

最近、PrEP(曝露前予防内服)とかU=Uが広まってことで、HIV感染リスクの計算が少し複雑になったように、新型コロナウイルスもセーファーセックスのリスク計算式に追加されると思うのね。ワクチンを接種しているか、ワクチンを接種してどれくらい経つのか、ワクチンを接種しても感染する可能性はどれくらいなのか、そういった要素を考慮しつつセーファーセックスを交渉する必要が出てくるのかもしれない。不特定多数の人とセックスするよりも、コミュニケーションできて信頼できるレギュラー(セフレの輪とでも呼べばいいのかしら)とのセックスを選ぶ人も増えそうである。そんな視点でセックスを語られると、エロさが無くなってしまうと嘆く人もいるが、あたしはリスクを把握した方がセックスはエロくて楽しい派よ。

もしかしたら、こんなに深く考える必要もないのかもしれない。パンデミックが終わって、蓋を開けてみれば、ほんの数日で適応できてしまう可能性だってある。

「セックスに飢えたゲイコミュニティなら数時間、下手すると数分で、新しい日常にピッタリなセーフで楽しいセックスライフを開拓する!」

ちなみに、キャシーの友達はこんな大胆な予言をしている。

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