ゲイにだって選ぶ権利がある

キャシーの日々ハッテンは​、トロントの日本語情報誌『Bits』(ビッツマガジン)で2011年から2017年まで連載されていたコラムです。

キャシーの日々ハッテン(コラム連載アーカイブ)
Day.19 ゲイにだって選ぶ権利がある

「え?キャシーってゲイなの?俺のお尻とか狙わないでね?」ってカミングアウトしたストレートの友達に冗談で言われると、「冗談はその顔だけにして!」ってつい返したくなってしまう。そんなことを言っては彼の気持ちを傷つけてしまうのでいつも言う直前に飲み込むが、あたしが毒舌という以上に、彼の一言が癇に障るわけよ。

よく考えると、この一言ってゲイは男性人口全員のお尻を狙ってるって前提で成り立ってるじゃない。もし、自分が約35億人もの人に性的に惹かれるなら、それはそれで最高だけど、そんなのありえない。ストレートの男性にタイプではない女性がいるように、ゲイにだって選ぶ権利がある。そこでゲイに怯えてお尻を押さえて震えている方たちは、まず鏡を見て安心してちょうだい。

さらに、“ゲイ=お尻を狙う”という方程式もかなり失礼。キャシー、トロントに来て4年、きっと1000人以上ものゲイと出会っている。一晩の経験を共にした方もいれば、愛を語り合った方もいるけど、そんなのは氷山の一角。なによりも友情を育んだ方が一番多い。ゲイはセックスに餓えたアニマルじゃなくてよ。

あと、「やべー!この前ゲイにバレンタインチョコもらっちゃったよ!どうしよ?」とか嬉しそうに騒いでる方へ。長い人生、ゲイに告白されるのは珍しくない。タイプではない女性と同じように、律儀に「気持ちは嬉しいけど、ごめんなさい」と言えばいいだけ。そんなに騒ぎ立てては、滑稽に見えるだけ。

こんなにビターに毒突いてしまったけど、それだけ“ゲイ”というだけで、勝手に押し付けられるステレオタイプが多い世の中。たまには毒抜きしないと、やってられないわ。

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