ゲイはトロントよりNYCを選ぶのか

キャシーの日々ハッテンは​、トロントの日本語情報誌『Bits』(ビッツマガジン)で2011年から2017年まで連載されていたコラムです。

キャシーの日々ハッテン(コラム連載アーカイブ)
Day.8 ゲイはトロントよりNYCを選ぶのか

この夏、ついにNYCでも同性婚が合法化された。このニュース、NYCからそう遠くないトロントに暮らすゲイにとっては衝撃的だった。

トロントのゲイはこの街を誇りに思っている人が多い。ゲイフレンドリーで、様々な文化が共存していて、さらに平和でもあるトロントは、ゲイの間でNYCと比較されることもしばしば。「トロントとNYCなら、リベラルで同性婚があるトロントだよね!」とか、よく聞く比較である。しかし、それも今は昔、このNYCの同性婚合法化で状況は大きく変わってしまった。ただでさえ、SEX and the CITYの影響でNYCに憧れているゲイの子が多いのに、同性婚まであっちゃ鬼に金棒だ。

その一方で、トロントは時代と逆行して、ゲイが住みにくい街になってきている。今年は危うくプライドパレードへの市の資金提供を失うところだったし、新トロント市長ロブ•フォードはゲイコミュニティ向けの福祉サービスをカットする気満々である。そして、同性婚という特権をも失った今、トロントの魅力は大幅カット。キャシーの友達は早くもNYCで仕事を見つけて、着々とSEX and the CITYな新生活まっしぐら。

同性婚合法化のおかげで、NYCは多大な経済効果を得ると予想されている。結婚式で着るゲイゲイしいドレスも、華やかなゲイたちのバッチェラーパーティーも、決して安くは済まない。ヨーロッパでの話だが、ギリシャは今失いつつあるゲイリゾートの人気を取り戻すために、政府が同性パートナー法を導入することを考慮しているほどである。果たして、このNYCの同性婚合法化はどうトロントに影響を与えるのだろうか。

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