昨日の記事では、トロントのアート・ナイトであるニュイ・ブランシュを紹介しましたが。
キャシーはアートを楽しむどころか・・・
アレコレといろんなジレンマに挟まれて、てんてこまいでございました。
ニュイ・ブランシュの3日前のこと。
一人の友人にこんなことを言われました。
「キャシー、そのすぐ人に抱きつく癖やめた方がいいよ。」
理由を聞くと。
「気付いてない?それで友達以上に感じちゃう人が居るんだよ。」
あまりに思わせぶりな言い方だったので。
ちょっと今一番親しい友人が頭によぎって。
「え?Aくんのこと言ってるの?」
って聞くと。
「うん。言うか迷ったけど、Aくんはキャシーのこと好きになりかけてるよ。」
って言われて。
「まさか。うちらに限って、それは絶対無いって!」
って言い切ったものの、なんだか自分でも不安になってきて。
だって、Aくんはトロントという新しい土地で。
やっと本当に信頼できて、いろいろお互いに相談できる友達だったのに。
急に恋愛感情が混じったら、こじれるに決まってる。
少なくとも僕は、友達以外には考えたことが無いし。
そんなこんなでうじうじ考えて。
ついに、ニュイ・ブランシュ当日。
そのAくんが仕切ってくれて、みんなで出かけることに。
家を出る10分前、電話が鳴り出す。
出てみると。
「今日ニュイ・ブランシュ行くの?僕も行くから、あとで電話するね!」
って、例の白人くんでした。
うーん。
行きたくなくなってきた。
でもせっかくAくんが企画してくれたし、嫌な予感がしつつも向かうことに。
ニュイ・ブランシュを見る前に。
いつものレストランで腹ごしらえをしていると。
「今日、キャシーあのパーティで◯◯しちゃった白人の子に会うんでしょ?」
って、一人の友達がいらんことを言い出す。
それを聞いた瞬間にAくんの顔色が変わって。
焦ったキャシーは。
「なんかコレに来るみたいだから、電話してきたら、ちょっとだけ離れるかも。」
ってさらにいらん情報を。
「勝手にすれば。」
と一気に不機嫌になってしまったAくん。
そして火に油を注ぐように。
ニュイ・ブランシュを回っている最中。
みんながみんな、ずっとわがまま言っていて。
離れたり。戻ったり。はぐれたり。
その度にAくんが走り回っていて。
もう頭に血が上っているのが明白でした。
いつもは絶対にキャシーに怒らないAくんなのに。
もう話しかけても、睨みつけて。
「来年はもう絶対コレやらないから!」
って怒鳴ってばかり。
まぁ、オカマの集団を指揮するのってそれだけ大変なのです。
ストレートに歩くオカマはオカマじゃないもん(笑)
こんな最悪の状態で。
白人くんから電話がかかってこないのがせめてもの救いでした。
しかし、深夜1時を回った時点で。
白人くんから電話が。
「今友達とディナー食べ終わって、会いたいんだけど・・・」
って、酔ってるような声でした。
しかも。
「なんか日本語話せるスペイン人の可愛い子居て、紹介したいんだけど。」
とか言い出し。
もうキャシーにはこれから繰り広げられるであろう悪夢が、目に見えていました。
キャシーのことが好き疑惑が上っていて、しかも今日に限って不機嫌なAくん。
酔っ払った白人くんと、その彼が紹介しようとしているスペイン人の友達。
こんなんでバッタリ合流しちゃったら、本当に何が起こるかわかりません。
だから、みんなに謝罪して。
ちょっとだけ抜けて、白人くんたちに挨拶だけしに行くことに。
キャシーの長い夜はまだまだつづく。