思春期 、カミングアウト と続いてきましたが、今回がきっとラストになります。
キャシーがカミングアウトした後は・・・
それはもう周りのオカマ友達ですら驚くほどの乱れ咲きでございました。
会う度に・・・
「なんかオネエ度増してない?どうなってんの?」
と嫉妬をされました(違う)
そんな新世界に飛び込んで、きゃ~きゃ~無邪気にはしゃいだキャシー。
しかし、去年の9月末のある日のこと。
大学に居るときに、母から電話がありました。
体をずっと悪くしていた父の様態が急変したとの連絡でした。
とりあえず、すぐに病院へと急いだのですが、頭の中では・・・
「ゲイだって言うべきか?このまま黙っておくべきか。」
という二択が駆け巡っていました。
しかし、現実というのは本当に残酷なもので。
病室に着いたときには、既に話ができる状況ではありませんでした。
その場にただ居ることもつらかったので、家へと逃げた僕です。
次の朝、父は亡くなりました。
やっと自分と向き合えたのに、父の関係を修復できなかった。
どちらが悪いわけではないのに、この後味の悪さはなんだろう。
そんな虚しい気持ちを抱きながら、キャシーは考えました。
こうなったら、精一杯自分らしく生きてやろう。
自分が死んだときに、父にゲイとはけしからん!って怒られたら。
また反抗期やり直せばいいじゃないか。
父のことが落ち着いた後、キャシーは数人の友人とゲイサークルを作りました。
大学内に、居場所があったら過ごしやすくなるはず。
そんな思いで、みんなでアイデア出し合って、ついには大学に登録認定もされました。
しかし、相変わらず世間というのはこの類のものに冷たいのです。
サークルのポスターが貼られた後、すぐに誰かの手に剥がされてしまったのです。
学生のイタズラかな?
と思っていたら。
剥がしたのは、なんと大学の職員でした。
サークル関係者に連絡も無く、会議も通さずに、独断で剥がしたのです。
みんなで剥がした理由を伺いに行くと・・・
「この写真がゲイやオカマっぽいから、大学の風紀を乱す。」
「これを見た親御さんや、生徒がどう思うのか考えなさい。」
と言われました。
いやいや・・・ゲイサークルなんだけど。
その態度も、何か汚れ物を見るような目で、完全に私たちをなめていました。
キャシーにとっては、初めて同性愛嫌悪をゲイとして浴びた瞬間でした。
しかし、キャシーは怒ると怖いオカマだったので。
友人、先生方に力を借りて、抗議文と賛同文をドサっと提出しました。
今考えても、本当に執念深いオカマだったわ。
これには、さすがに職員の方も驚いたようで。
後日、大学の職員のトップの方から謝罪をいただきました。
この一件を通して。
自分から行動を起こせば、幸せだってつかめるんじゃないか?
という変な自信が沸いてきて。
キャシーのゲイ生活はますます中身の濃いものへとなっていきました。
ついには、この春に母へカミングアウトするまでに至ります。
本当は、母にはまだ言うつもりはありませんでした。
留学が決まっているのに、心配を増やしたくなかったのです。
ただ、忙しくゲイ活動に明け暮れていたキャシーに母は不信感を抱いていたようで。
ある日。
「あんた、いったい何やってるのよ?」
と真剣に問い詰められました。
ここまで来られると、もう隠し通すのも苦しくて。
「僕が話し終わるまで、逃げないこと。否定しないこと。」
と約束をさせて。
「なんでお父さんとずっと仲が悪かったのか、知ってた?」
から始めて、22歳にして母の前で大泣きのカミングアウトとなりました。
話して。
話して。
話しつくしたあとに。
母から出た言葉は・・・
「なんで今まで言ってくれなかったの?」
「あなたが幸せなら、私はいつも応援しているわよ。」
という暖かいものでした。
カミングアウト3分前に。
「同性愛なんだ、とは言わないでね。」
と言ってた人の言葉とは思えませんでした(笑)
そのすぐ後、カナダへ旅立つことになったというわけです。
こうして書き綴ってみると・・・
キャシーは本当にたくさんステキな人に出会って。
支えられて、ここまで来たと改めて実感できます。
この留学。
最初は。
逃げの留学
でしたが。
きっと今は。
幸せを掴むための留学
に変わっていると思っています。
就職のときに、トロントでゲイの人たちを助けるボランティアをしてました!
とは、言えないかも知れませんが・・・
きっともっと大切なものを学べるはずです。
最後の最後まで、夢見る少年のようなキャシー。
ちなみに、綺麗にハッピーエンドを迎えるために。
ドロドロの恋愛劇はあえて封印させていただきました(笑)
そう。ご存知の通り。
キャシーあるところ、いつもドロドロ。
そこらへんは、キャシーの気が向いたときにでも。
『セックス・アンド・ザ・キャシー』
オカマ友達たちから大好評のこの作品に便乗して、お届けしようかな。
(実はまだSATC見たことないんです。)
長い長い、キャシーのお話を最後まで付き合ってくださって、ありがとうございます。
ブログの方も、これからバンバン面白いネタを仕入れていくので。
どうぞ末永くよろしくお願いいたします。