横浜SHIPで同性婚についてワークショップを提供した話

この前、横浜のセクシャルマイノリティー団体のSHIPで、カナダでの同性婚やトロントの現状について話をしてきた。久しぶりに日本語でワークショップをやったので物凄く緊張したが、とても素敵なスペースに参加できた。そして、やっぱりコミュニティと仕事をするのは楽しいと実感。こんなに距離が遠いから仕方ないけど、日本での活動にはなかなか手が届かない。だから、こうして声をかけてもらえてとても嬉しかった。パンデミックでデジタルスペースがハッテンしたおかげで、物理的な距離がバリアーではなくなったのは大きい。もっとこうした可能性を活用するべきなのかもしれない。

自分がカミングアウトした2007年、開設されたばかりのかながわレインボーセンターSHIPでボランティアしていた。初めてHIV検査に行ったのもSHIPだったし、友達ともよく遊びに行った。ジャンプスーツを着て、横浜のゲイイベントでコンドームを配ったのは素敵な思い出である。SHIPでのボランティア経験に刺激されて、トロントに来てからもHIV啓発のボランティアを続けて、それが今のキャリアに繋がったと言っても過言ではない。14年後に、こうしてSHIPにまた違う形で戻れて、なんだかセンチメンタルになってしまう。それにしても、ジャンプスーツを着た自分が初々しすぎて恥ずかしい。

SHIPで提供した今回のワークショップのテーマはカナダの同性婚合法化の歴史と、その後の運動。カナダで同性婚が認められたのが2005年で、キャシーがトロントに来たのが2008年。とても印象に残っているのが、同性婚合法化後の運動に勢いがなくて、トランスジェンダーの友人が「同性愛コミュニティから裏切られた」と怒っていたことである。実際、性自認がカナダの人権法に追加されるのに2017年までかかった。同時に、有色人種のLGBTは未だにコミュニティ内の人種差別に苦しんでいるし、LGBTユースのホームレス問題もとても深刻である。ナイーブだった自分は同性婚合法化でLGBTコミュニティを苦しめる社会問題が解決すると考えていたこともあった。しかし、同性婚によって得する層は一部で、もっと長い目でLGBTムーブメントを考える必要がある。トロントで様々な活動に関わってそう痛感した。

先日、札幌地裁が同性婚を認めないのは違憲だと判断したことで、日本では同性婚が実現するかもしれないと盛り上がっているようだ。法律のことは専門ではないのでなんとも言えないが、これからどうなっていくのか楽しみにしている。日本で同性婚ができたらパートナーと一緒に横浜に戻るなんてオプションも可能になる。2019年の調査結果によると、日本では約65%が同性婚に賛成していて、20代から30代の間では81%が同性婚賛成派である。ちなみに、2019年のカナダでの調査結果によると、同性婚合法化から16年経った今でも同性婚賛成派は64%なのだ。違う研究のデータを安易に比べてはいけないが、自分が抱いていたイメージよりも日本は遥かに同性婚に対して寛容なのかもしれない。一方で、カナダの運動での教訓やトロントのLGBTコミュニティが面している問題など、日本の運動の参考になる知識もあるのかもしれない。SHIPでのワークショップを通して、色々自分の中にもひらめきがあった。

コミュニティのためにバーチャルなイベントやデジタルスペースを企画していて、キャシーの話を聞いてみたいという人がいたら、せひ気軽に声をかけてください。前回のブログで明るいニュースが増えてきたと書いたが、トロントは今夜からさらに厳しいロックダウンに突入する。しばらく極力外出を避ける日々が続くみたい。たぶん暇よ。

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