ゲイはナイトライフを卒業してスポーツと趣味へ

キャシーのトロント不思議ハッテンは​、ゲイ総合情報誌『Badi』で2012年から2016年まで連載されていたコラムです。

キャシーのトロント不思議ハッテン(コラム連載アーカイブ)
第36回、ゲイはナイトライフを卒業してスポーツと趣味へ

土曜日の夜、友達に誘われてゲイのボードゲームの集まりにやってきた。みんながゲイクラブに繰り出す時間帯に、地味なボードゲームなんてやりに来るゲイなんているのかと正直なところ半信半疑だった。トロントの歴史あるゲイ書店の最上階まで狭い階段を登るにつれて、イベント会場から漏れる声はしだいに騒がしくなった。「ごめんね。もうこれ以上誰も入れられないんだ。まだ次のイベントに遊びに来て。」笑顔が爽やかなお兄ちゃんに迎えられて、あっけなく拒絶されてしまった。パーティには2時間遅れて到着するべきという暗黙の了解はここでは通用しなかった。中を覗いてみれば、所狭しに並ぶテーブルはどれもカラフルなボードゲームで盛り上がっていて、満員だっただけに床に座って大騒ぎする人たちまでいた。

そんな楽しそうな光景を後にして、寂しくゲイクラブ街のチャーチストリートを通って帰宅する。ふとあたりを見渡すと、寂しいのは自分だけではなかった。土曜日の夜なのに、どのゲイクラブにも行列がない。数年前、まだクラブ通いしていた頃は毎週末踊るために行列に並んだものだ。たまたま静かな夜だったのかもしれないとも思ったが、周りから聞けばトロントのゲイクラブシーンには以前のような盛り上がりはないという。スマホの出会いアプリ元凶説を信じる人も多いが、本当にそれだけが理由なのだろうか。この数年、トロントのゲイシーンで着実に人気を集めているものがある。バレーボールやドッチボール、ラグビーやバトミントンといったゲイのスポーツサークルだ。ゲイが嫌がりそうなイメージのあるスポーツもゲイサークルがあるから驚きだ。ボードゲームイベントやカラオケナイトといった様々な趣味に特化したクラブも多い。さらに、こうしたグループは毎年増えていて、参加者の数もうなぎ上りだ。そのニーズに応えるため、トロント市は昨年LGBT向けのレクリエーションセンターの建設まで決めた。ゲイとしてオープンに暮らす人が多い環境では、必然的にゲイクラブやハッテン場の需要が減る。しかし、やっぱり気の合うゲイ友達と出会いたいから、こうしたスポーツや趣味で集まるようなイベントが人気を集めているんだろう。ずっと運動音痴だったが、この夏はイケメンと戯れにラグビー部にでも参加しようかしら。

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