コモンローがあれば結婚はいらない?

キャシーの日々ハッテンは​、トロントの日本語情報誌『Bits』(ビッツマガジン)で2011年から2017年まで連載されていたコラムです。

キャシーの日々ハッテン(コラム連載アーカイブ)
Day.43 コモンローがあれば結婚はいらない?

昨年春、彼氏との同棲生活が始まった。自分にとっては初めての同棲だったから、何もわからない手探り状態ですべてが始まった。時が経つのは本当に速いもので、あたしの不安をよそに、もうすぐ同棲して1年が経とうとしている。カナダの法律上、1年以上同棲したカップルはコモンローパートナーとして認知される。日本で言えば事実婚の様なものだ。「コモンローになれば結婚と同じ権利がもらえるんでしょ?もう結婚する必要なくない?」ある週末の午後、友達とカフェで集まってそんな話で盛り上がっていた。実際、トロントではコモンローで満足して、結婚までしないカップルが増えている。同性婚があるカナダに住んでいるのに、ゲイの自分が結婚しないのももったいない気がするが、コモンローで済むならその方が気が楽だったりする。しかし、オンタリオ州のコモンローには落とし穴も多い。結婚したカップルに比べると、コモンローカップルの財産分与や遺産相続に関する法律には格差がある。例えば、コモンローパートナーと一緒に住み続けた家がパートナー名義で、彼がある日亡くなった場合、下手すればその日からホームレスになってしまうこともある。そんな話を聞いては、結婚を真剣に考える必要が出て来た。

そんな私たちの隣のテーブルに座ってた子連れママさんたちも偶然コモンローの話をしていて、無意識のうちに耳を傾けていた。「…うちの旦那、コモンローで満足しちゃって、結婚するよう説得するの大変だったんだから…」という彼女たちの話はとても他人事ではなかった。気が早いのかもしれないが、結婚の話をする準備もしとくべきなのか。それにしても、ゲイカップルってプロポーズはどっちがするのかしら。

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