モントリオールはゲイたちのオアシス

キャシーのトロント不思議ハッテンは​、ゲイ総合情報誌『Badi』で2012年から2016年まで連載されていたコラムです。

キャシーのトロント不思議ハッテン(コラム連載アーカイブ)
第4回、モントリオールはゲイたちのオアシス

トロントの多忙な生活の中、モントリオールはあたしのオアシスでもある。フランス系移民が多く、フランス語圏のケベック州にあるモントリオールはトロントとは似ても似つかない。夜行バスで6時間も寝ればまるで違う国に来た気分になる。「モントリオールにはイケメンが多い」と周りのゲイ友達は口を揃えて言うが、確かにトロントでは見かけない顔立ちの男子がたくさんいて、ファッションセンスも気のせいか個性的。東京にいた頃は「関西弁で掘られるとアガる」なんて言ってた友達もいたが、フランス語でナンパされた時にはその響きと雰囲気だけでドキドキした。その上、モントリオールには美味しいレストランも多ければ、町並みにも風情があって、みんな愛想良く「ボンジュール」と挨拶してくれる。

もちろん、この街にも立派なゲイタウンがある。夏の間は歩行者天国になるセント•キャサリン通りは常に熱気があり、よく賑わっている。ピンクのアナルビーズの装飾が空を覆う様は果てしなくゲイゲイしく、遠くからでもゲイタウンの居場所がすぐにわかる。さらに、ここのゲイカルチャーなのか、ひっそりと佇むことの多いハッテン場が特大サイズのポスターで思い切り目立っていて、恥知らずのあたしでさえ入るのに多少顔を赤らめる。それだけ、このゲイタウンを華やかに維持しようとする努力がよく見てとれる。そんなモントリオールから戻る度に、毎年小さく縮んで行くトロントのゲイタウンにガッカリする。他の人もそう感じているのか、トロントから乾きを潤しにこの街に駆けつける人がやたらと多い。隣の芝生の青さなのかもしれないが、この街はそれだけ魅力的なのかもしれない。もしトロントに訪れる際は、モントリオールにも来て精一杯濡れちゃおう。

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