LGBTの“B”もコミュニティの一員。

人生、白と黒で物事がシンプルに成り立っていれば楽なんだろうけど。

実際はとてもカラフルで複雑、だからそこワクワクするんだけどね。

しかし、人って“オトナ”になるにつれて色を見ることを怠るようになる。

だから、白と黒の箱に物事を分類できれば、それに越したことはない。

本当の色はどうあれ、社会はいつも白と黒に分けちゃうのだ。

「男」「女」

「大人」「子供」

「日本人」「外国人」

社会の中の白と黒の箱は数えきれない。

ゲイコミュニティもそんな白と黒の箱からはみ出た存在なんだけど。

そんなカラフルなはずのゲイコミュニティでも、白と黒の箱は存在する。

「ノンケ」「ゲイ」

こんな簡単に社会を分けちゃう人がゲイの中にはたくさんいる。

でも、それじゃいろいろと忘れていませんか?

例えば、バイセクシュアル(バイ)はどこ?

バイとは、両性愛者のことで、男も女もイケる方のこと。

省略形であるLGBTの3文字目の“B”であるにも関わらず。

バイはゲイコミュニティにはあんまり歓迎されていない存在である。

バイが好まれない理由は多々あるけど。

一番の原因はどっちつかずだと思われているから。

「バイって、ゲイだって認められない人の言い訳でしょ?」

「ゲイのくせに、マンコが好きとか気持ち悪い。」

「バイって、ゲイよりマシだとか思ってるに違いないわ。」

こんな暴言は平気でゲイコミュニティを横行しているわけで。

実際にバイの人の多くは面倒くさいから“ゲイ”だって通して生活している。

カミングアウトして辿り着いた場所で、違うクローゼットに入るわけだ。

だから、一見するとゲイコミュニティにバイは全然いないように思える。

唯一バイをたくさん確認できる場所は、ゲイの出会い系サイト。

それもバイの方が“男らしい”って思われてるからって理由で。

モテたいがためにバイだって宣言しちゃう人が多いから逆にたちが悪い。

実際、100%のゲイやノンケの人なんてほんのわずかで、みんな多少はバイ。

そんな風にセクシュアリティってもっと柔軟なものだとあたしは考えている。

キャシーでも可愛い女の子にドキっとすることがあるのよ?

そんなトロントのバイコミュニティは、この現状を改善するために。

こんなステキなバイのポスターキャンペーンを発表した。

妊婦の方が、LGBTの“B”をTシャツに誇らしげに掲げた写真はインパクト大。

“これは私のコミュニティだ。なぜなら、私はバイだから、たとえあなたにとって私がノンケに見えるとしてもね。”

というメッセージは、とても切実。

このキャンペーンがどのような結果をもたらすのか、今から楽しみだ。

人口70億人弱が暮らす世界で、そもそも人を白と黒の箱に押し込めやしない。

人それぞれに、人それぞれのカラーがあって、それは尊重されるべきである。

そう考えてみると、白黒ハッキリな“オトナ”になるよりはカラフルな色たちが見える感性豊かな子供のままでいいと思ってしまう。

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