7月15日にアルゼンチンで同性婚を合法化する法案が可決されましたね。
おめでとうございます!!!
昨年末に、メキシコ市で同性婚が合法化されたのも記憶に新しいですが。
今回は国家レベルの同性婚合法化のようで、中南米では初めてなんだそうです。
こうやって同性婚という選択肢がある国や都市が増えて行くのは、とても嬉しいことです。
しかし、同性婚の獲得は決してゴールではなく、ただの一つのステップであると忘れてはなりません。
同性婚もあって、ゲイフレンドリーなトロントでさえ、キャシーは平気でホモフォビアに遭遇するのですから。
アルゼンチンでも、議会前の13日には。
数万人が集まって同性婚反対のためのデモがあったそうです。
キャシーは言論の自由をできるだけ尊敬したいので、特にそれについてコメントするつもりはありません。
しかし、このようにアルゼンチンで同性婚ができるようになったところで。
いったいどれだけの人が、安全に同性愛者として生活していけるんでしょうか?
もちろん、ここでキャシーは同性婚を否定しているではなく。
それがゲイやレズビアンのための完璧な救済策にはならないと言っているんです。
結婚するよりも、大事なのは自分らしく生きて行くことなのですから。
同性婚はあくまで、社会を変えて行く一つの要素にしか過ぎないとあたしは考えています。
あまり触れられることはないとは思いますが。
そんなアルゼンチンの同性婚合法化の裏で、害を被る人たちも居ます。
キャシーはソーシャルサービスワーカーとして、難民の方と話する機会もあったりするのですが。
中南米で生きるすべがなくなったゲイやレズビアンたちにとって。
カナダは亡命がしやすい安全な逃げ場の一つでもあります。
彼らは中南米での同性愛への差別や暴力を立証し、カナダ国籍を勝ち取る必要があるわけなのですが。
カナダの移民管理局は難民に対しては友好的ではないし、とてもホモフォビックである可能性だってあります。
たとえば、今まさにその難民の手続きをしているアルゼンチンからの同性愛カップルが居て。
彼らは家族や友人から疎外され、アルゼンチンにはもう居場所が無かったとしても。
カナダの移民管理局はきっと。
同性婚ができる国からの同性愛難民は受け入れないという立場を示すでしょう。
今回のアルゼンチンの同性愛合法化がまさに彼らの道を閉ざす一つの要素になってしまいます。
もしそれで彼らの亡命が拒否され、アルゼンチンに強制送還されることになったとき。
彼らは本当に安全に生活することができるでしょうか?
彼らの家族や友人は、同性婚が合法になったからって、態度を変えるのでしょうか?
アルゼンチンの同性婚合法化のニュースを見た時。
喜びよりも、このことが頭を過ったキャシーでした。
特にヘイトクライムが多くある中南米で、この同性婚合法化はそれをさらに刺激する一因にもなりかねません。
このような状況下にある難民たちが無事にカナダ国籍を勝ち取れることを願うばかりです。
同性婚がいくら大きな変化だとしても、ホモフォビアはそう簡単になくなるものではありません。
カナダの移民管理局も、その部分をもう少し理解していればいいのですが、まだまだ難しいところです。
アルゼンチンはこれから、同性婚合法化に対するバックラッシュがきっと起こるとは思いますが。
うまく事態が落ち着いて、リベラルに社会が変わって行ければと思います。
そんなキャシーのアルゼンチンの同性愛合法化に対する考察でした。