同性婚は終点ではなく、通過点。

2 4月

ここ数週間、アメリカでの同性婚運動が一気に盛り上がってきた。

こんな赤とピンクのイコールの画像、ソーシャルメディアで目にしてない?

これもアメリカの同性婚支持のキャンペーンの一部よ。

あたしのツイッターも真っ赤に染まってるわ。

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ただ今、アメリカでは限られた州でしか同性婚が認められていない。

ニューヨークで結婚したゲイカップルも。

同性婚を認識していない州に引越せば赤の他人になってしまう。

これがなかなか厄介な状態で。

同性婚が国レベルで認められているカナダとは全然勝手が違って来る。

先月、ゲイポルノスターであるウィルフレッド・ナイトがパートナー共々自殺した。

Porn Star Wilfried Knight Commits Suicide After Long Battle With Immigration

 

一緒に暮らすために、アメリカからカナダに引越した彼ら。

移民問題や仕事のトラブルのストレスがピークに達しての自殺だった。

アメリカに同性婚があれば、こんな最後を迎えなくて済んだとも言える。

そんなアメリカでは、先週より最高裁判所で同性婚についての審議が行われていて。

これが無事に通れば、同性婚が認められている州で結婚したゲイカップルはそれが認められていない州でも結婚している扱いとなる。

いわば、国レベルで同性婚が認められている状態に非常に近くなるというわけだ。

そんなわけで、アメリカ中が大騒ぎとなっているのが隣のカナダからでも伝わって来る。

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同性婚を支持する人たちはアメリカ各地でもデモを繰り広げ。

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他人の結婚に首を突っ込みたいお節介な暇人も多く集まった。

アメリカの最高裁がどんな決断を下すのか、あたしも楽しみよ。

そんな同性婚論争が最高潮に達している中。

LGBTコミュニティの中からも様々な意見が上がっている。

辛口に社会問題をぶった切るブラック・ガール・デンジャラスのブログでは。

同性婚に気を取られている間にLGBTに影響する他の問題が見過ごされていると指摘した。

6 Things That Happened While Y’all Were Preoccupied With Gay Marriage
 

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アリゾナ州では出生証明書に記されている性別と一致した性別の公共トイレしか使えなくなるポリシーが通ってしまったことで。

トランスジェンダーの方にとっては、かなり大きな問題となると予想されている。

しかし、同性婚の盛り上がりでこの問題はすっかり存在感が薄くなっている。

さらに、最初に紹介した赤とピンクのイコールロゴにも問題を指摘する人が多い。

What’s Behind Criticisms of Those Red Equal Signs in Your Facebook Feed?

 

この記事では、アメリカの同性婚運動をリードしているHRC(Human Rights Campaign)が。

トランスコミュニティや他のLGBT問題を軽視している彼らの活動方針に問題を指摘している。

たしかに、結婚をイコール/イコーリティ(平等)と結びつけるのは違和感がある。

「男女は結婚できて、男性同士や女性同士が結婚できないのは平等じゃない。」

という理論もよくわかるんだけど、それでも結婚自体は平等とは程遠い。

そもそも、結婚とは社会を管理するシステムであって。

結婚している人としていない人の間に大きな溝を作る。

30代の独身女性がメディアから「負け犬」呼ばわりされたのは記憶に新しい。

結婚していないと一人前じゃないとか、婚活とか、もうそういうのも聞き飽きた。

結婚は、今の社会では家族単位で人間を管理するためのツールと化している。

人間は個人ではなく、家族になって初めて「社会」の一部になるという考えだ。

だから、結婚ができないと極めて不便となる。

それ故に、同性婚が必要とされる。

そして、同性婚が認められて恩恵を受けられるのは誰か。

それはきっと既に恵まれているミドルクラスのゲイやレズビアンだろう。

トランスコミュニティが受ける恩恵は少ないし。

LGBTユースの自殺問題や、LGBTの難民移民問題など。

その他の問題に圧迫されている人たちにとって、同性婚は恩恵があるのだろうか。

カナダでは2005年に同性婚が認められて以来、LGBT運動がかなり静かになった。

プライドパレードはデモ行進から単なるお祭り騒ぎに成り果て。

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大企業の広告としてもっこりお兄さんが意味なく踊るフロートが急増した。

「もうLGBTの市民権の戦いは終わった!」

そんなことを言い出す人たちまで現れる始末。

カナダでは今でもゲイという理由で殺される人がいるし。

LGBTユースが学校でいじめられて自殺をしているし。

家を追い出されてホームレスになる若者の数も減ってない。

トランスコミュニティのセックスワーク以外への就職率は絶望的に低い。

これでも同性婚がLGBTの市民権運動の終点だと本当に思えるなら。

きっとその人は凄く恵まれているんだろう。

もちろん、同性婚がいらないというわけではない。

同性婚はとても大切な法制度だ。

例えばあたしのパートナーが亡くなったとして。

同性婚があれば、彼の最後を病院で家族として見届けられる。

同性婚があれば、遺産相続でトラブルにならなくて済む。

パートナーの家族にお金が家を取られて、一文無しになる心配も少なくなる。

同性婚は人生の選択肢を大幅に広げてくれる法制度である。

ただ、これほどまでに同性婚獲得にお金や労力をつぎ込むことに疑問を感じる。

もしこれでアメリカに同性婚が認められた日には、ネット上に結婚をするミドルクラスの同性カップルたちの写真が溢れ、そのままLGBT問題は忘れられてしまうのか。

有色人種のLGBT、トランスコミュニティ、LGBTユースの自殺問題、障がいを持つLGBTなど、彼らの問題は彼らで勝手に解決しろとなるのか。

正直、そんな未来が一番現実的で悲しくなる。

平等を声高に叫んでいる人たちも、同性婚より先にある平等には興味がないのかもしれない。

同性婚はあくまで通過点であって、終点ではない。

その赤とピンクのイコールロゴの意味。

同性婚の意味。

LGBTの市民権の意味。

もう一度ちゃんと考えないといけないのかもしれない。

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