あたしがトロントに来たばかりの頃に知り合ったゲイ友達二人とは、とても安定したステキな友情を育んでいる。
あの頃はみんな大学生だったのに、今ではみんな社会人になって。
時間さえあれば、一緒にブランチに行って、今でもアホな話で盛り上がる。
同い年のあたしたちだけど、実は随分違う道を歩いている。
キャシーの場合、NPOに勤めて、彼氏と同棲しながら、カナダの永住権を取得中。
たくさんお金を稼いでるわけじゃないけど、好きな仕事をさせてもらって。
さらに自由な時間もけっこうあって、興味のあることに次々と手を出している。
この3人の中では一番自由奔放な暮らしをしている。
そんなキャシーとは違って、友達の一人はキャリアまっしぐら。
彼氏共々、20代後半で出世しまくり、既に家まで購入済み。
もう超高速スピードでキャリアを築き上げている。
ただ、その友達の彼氏の両親は彼がゲイだとは知らない。
もう一人の友達はトロントを離れ、地方で大学勤務。
その上、今年から大学院に入学し、もう朝から晩まで大忙し。
「もう彼氏を作る余裕もないし、むしろいなくてよかった!」
と、恋愛の方は彼にとって二の次のようだ。
同じゲイとはいえど、本当に性格も何もかもバラバラ。
そんな全然違うライフスタイルを送っているあたしたちだけど。
みんなキャリアと学歴と恋愛をジャグリングしながら奮闘しているのよね。
そして、3人とも男子より団子で、とにかく食べるの大好き。
それもあってか、会えば美味しいものを食べながら尽きない話で盛り上がる。
そんなあたしたちのブランチは、脳内Sex and The Cityよ。
この4年間、お互いを見守ってここまで来れたおかげか。
歯に衣着せない豪快な話ができるのは正直楽だし。
遠慮のない率直な意見をもらえるのも彼らからくらいよ。
だからか、人生の重大な決断は必ずお互いに相談している。
数年前、あたしが今の仕事を選ぶか、日本に帰るかで迷ってたとき。
この二人に相談して、考え抜いた末にトロントに残ることにしたのよね。
今思えば、彼らからの冷静なアドバイスをもらって本当に良かったわ。
日本でサラリーマンしてるキャシーとか、想像できないでしょ?
こういう人たちの存在が身近にいるって大事だなと最近しみじみ思うわ。
彼氏探しや婚活もいいけど、友情を育むのも忘れないとね。
なぜ今頃こんな話をしているのかというと。