すっかりトロントにも秋がやってきて。
少し冷たい夜風に当たりながら、静かな散歩くらい楽しみたいわけだけど。
ここ最近、トロントの夜はあんまり安全ではないよう。
この8月、クラブやバーで賑わうウエストエンドではレイプ事件が多発し。
若い女性が夜中に一人で歩いてる際に、後ろから狙われたケースが多かったとか。
実はゲイも夜道では比較的に狙われやすい対象だったりする。
ゲイタウンからそこまで離れていないあたしの近所でも。
先日、ゲイ男性が「オカマ野郎が!」と罵られながら暴行された。
キャシーは身長も体格もあるので、通常そこまで警戒はしてないけれど。
こんなニュースが続いては、イヤホンをしながら夜道を一人で歩くのも怖くなる。
彼氏と治安の良くないエリア歩いてるときも、手をつなぐのには勇気がいる。
こんなことが問題になると、決まってこういうことを言う人がいる。
「レイプされたくないなら、ミニスカートを履いて娼婦みたいな格好をするんじゃない。」
実際、被害にあった女性の多くは派手な格好ではなかったという。
それに、ミニスカートを履いて夜道を歩いたからって。
「どうぞレイプして下さい」と誘ってるわけじゃない。
もしあたしが仕事帰りに、ゲイという理由で暴行されたとき。
「暴行されたくないなら、ゲイになるんじゃない。」
とか言われちゃうわけ?
あたしがゲイだからって、暴行されて当然なの?
「ある夜、酔っぱらっている男性2人組と最近レイプ事件が多発しているエリアですれ違った。それを見たとき、彼らのように自由に酔っぱらい、夜道をこうして楽しげに歩くことを私は一生経験できないと、この瞬間気付いた。」
と、この女性は憤りながら綴っている。
社会の中で、弱い立場にあるものは身を守る必要がある。
しかし、それでも被害をあった場合、責任を問われるのも弱者でもある。
まるで私たちの存在意義を否定されているようなものだ。
その間にも、加害者は社会の中で彼らが持つ力もよく知らないまま。
気ままに、横暴に、力を子供のように振り回すのかと思うと腹が立つ。
そういう人は女性専用車両くらいのことで女尊男卑とか騒ぐんだろう。
いつになれば、もう少し世の中はフェアになるのか。