今週末、モントリオールから友達が遊びに来ていて。
ちょうどあたしの彼が台湾に行ってるので、うちに泊まってたわけ。
キャシーと違って、彼はバリバリのシングルゲイなので。
GrindrやJack’dがフル装備で、もうヤル気まんまんだったの。
あたしだって、ハッテン全盛期にはこんな感じで出会い系アプリを使いこなしてたんだけど。
うちの彼とは“まだ”モノガミーな恋愛関係にあるので。
非常に残念ながらしばらくハッテンとは縁もありそうにないわけ。
だから、彼の携帯を手に取ったあたしはこう宣言したの。
「あたしに任せて!今週末に必ず誰かと出会うから!」
そんな感じで、彼の同意の上でハッテンコンサルタントになったあたし。
本音は他人のアカウントでリスクフリーに遊びたかっただけよ。
見てみると、既にたくさんメッセージをもらってた彼。
さすが、ゲイタウンのゲイ密集度はバカにできないわ。
トロントのゲイカルチャーなのか、ワールドワイドにそうなのか。
出会い系アプリでメッセージして来る人ってなかなか行動に出ないじゃない?
延々とメッセージのやり取りを続けても、一本さえ咥えられない。
「率直に、無駄なく、3時間以内に会える約束にこぎ着けよう!」
と、彼が気に入った7キロメートル離れたイケメンくんをターゲットに決め。
ブランチ中に、ハッテンコンサルタントとしてテキパキ働いていたあたし。
「駅前で午後2時に待ち合わせとかどう?」
「会った瞬間、キスしてもいいかい?」
「いいよ、ほっぺなら。」
「ダメだよ、唇じゃないと。」
「もうしょうがないな、欲張りなんだから。」
「じゃ、午後2時に駅前ね!」
と、焦らしつつ3時間以内の約束にこぎ着けたんだけど。
「え?駅前でキスしなきゃいけないの?」
と動揺を隠せない友達。
「どうせ(いろんな意味で)口だけよ。」
と、経験から語るあたし。
「キャシー、あたしのこと安売りしてない?」
「(ぎくっ!)してない。してない。」
そんなこんなで、すぐに約束の時間になって。
少し緊張しながら、友達はしっかり歯を磨いて駅前に向かった。
「キャシーの予想では、駅前のキスはなしで、1時間くらい話して帰って来るだけだと思うわ。良くて路地裏でしゃぶしゃぶよ!やりたくなったら、ハッテン場の部屋を借りるのよ!コンドームとローションも忘れずに!」
と母にように彼を見送って、家で待つキャシー。
1時間経っても、帰ってこない。
「とりあえずうまく行っているみたいね。」
2時間経っても、帰ってこない。
「けっこう話が弾んじゃってるのかしら?」
3時間経っても、帰ってこない。
「もうぱこんぱこんくらいはしてるわよね?」
と、心配を募らせていたら、ドアを開けて帰ってきた友達。
「どうだった?」
と目をキラキラさせて返事を待つあたし。
「駅前で会った瞬間にキスされて、そのまま…」
と、満面の笑みを浮かべながら。
「そのまま3時間語っちゃった。」
「え?しゃぶしゃぶは?ぱこんぱこんは?」
と、ガッカリだったあたしの側で、嬉しそうに笑う友達。
「予想外にロマンティックだったの!」
「これから何かにハッテンするかも?」
とか、夢見る乙女のようなことを口走っていたわ。
ちょっと、キャシーママはもっと過激な結果を待ってたわよ!(ブログのネタに)
にしても、あたしって意外とハッテンコンサルタントの才能があるのかもね。
ちなみに、その友達はモントリオールに戻った今もメールが続いているみたい。