キャシー、先週からモントリオールに遊びに来てるのよ。
トロントに一時帰国から戻って、ずっと仕事が忙しかったから、久々の休暇よ。
トロントで溜まった仕事を終えて、夜行バスに乗って。
モントリオールについたら、ゆっくりカフェオレでも飲んで。
クロワッサンでもかじりながらたっぷりブログを更新しようと思ったわけ。
見ての通り、全然実現してないじゃない。
だって、いざこっちに到着するやいなやいろいろ予定も入って。
ばったり昔デートした人と出くわして、そのまま数時間世間話したり。
ブログ更新するどころか、あっという間にスケジュールが埋まっちゃったの。
全然羽も伸ばせずに、もう明日にはトロントに帰っちゃうわ。
というのも、今回のモントリオール旅行の週末に。
ミュージカルの「ウィキッド」を見ることになってたし。
ちょうどモントリオールプライドとも重なってたのよ。
そりゃ、忙しいわよね。
あたしってば、2年前に「ウィキッド」のトロント公演を見逃したんだけど。
この8月のモントリオール公演を知って、速攻でチケットを入手したの。
しかも、ちょっと奮発してかなり良い席を取れたわ。
ついに念願の「ウィキッド」が見れて嬉しかったキャシー。
「ゲイなのにウィキッドも見てないの?」
とバカにされることももうないわね。
にしても、期待を裏切らない素晴らしいミュージカルだったわ。
そして、モントリオールのプライドも素晴らしかった。
初参戦だったので、本当は一緒にマーチをしたかったんだけど。
モントリオールの団体とは全然つながりがなくて。
おとなしくパレードを見ることにしたあたし。
フェンスとかはなかったので、路上に座って凄く近距離で観戦。
寝坊して、さらにブランチしたレストランの料理がなかなか出てこなくて。
ギリギリでパレード終点あたりに到着して、その到来を待つあたしたち。
ただ、全然モントリオールのプライドパレードの長さを知らなかったの。
一時間待ってもまったく現れる様子のないパレード。
「これならもっと良いレストランに行けたじゃない!」
とあたしが文句を言い出した頃に、ようやく遠くにレインボーが見えたわ。
モントリオールのパレードはトロントのより遥かに規模が小さい。
4時間以上も続くトロントのパレードに比べ、モントリオールのは1時間ほど。
ただ、歩く距離はとても長いようで、パレードを歩く方々も疲れきっていたわ。
ただ、そのおかげでコミュニティの様子がよく見えたというか。
派手さはないけど、楽しくて、暖かみがあるパレードだったの。
こちらはLGBT向けの老人ホームのフロート。
シニアLGBTたちが、ビレッジピープルの「Y.M.C.A.」でノリノリに踊ってて。
正直、マッチョでもっこりなイケメンを見るより、こっちの方が楽しかったわ。
西城秀樹もビックリよ!
プライド・アット・ワーク、職場に置けるLGBTの権利獲得に励む団体よ。
まだトランスジェンダーの方は仕事になかなか就けないので。
こういった団体がモントリオールにあるのは心強いわね。
こちらはクィア・レバノン・コミュニティ。
陽気な音楽にノッて、みんな楽しそうに踊ってたわ。
プライドは白人中心になりがちなので、こう他のコミュニティを見れるのは嬉しい。
セクシーなアニマルレディーズのカップル。
ゲイのエアロビ、ピンク色のポンポンが可愛い。
レインボーのカウボーイダンス。
もちろん、ドラッグクイーンは欠かせません。
プライドパレードで一番心温まるのが、仲良くマーチする親子よね。
レズビアンママやゲイパパに、元気にはしゃぐ子供たち。
プライドはセックスから家族までカバーしていて、実に幅広いわ。
光GENJI顔負け、レズビアンのローラースケートグループ。
モントリオールにも、様々なLGBTのスポーツグループがあって驚いたわ。
運動が苦手なあたしでも、クィア仲間たちとやるなら楽しいわね。
パレードが終わった後は、みんなで一緒にゲイタウンに歩いて戻ったの。
モントリオールのゲイタウンは夏の間、ピンクのアナルビーズで装飾されるので。
遠くからゲイタウンがどこかわかって、なんだかワクワクしたわ。
本当はもっとパーティに行ったり、クラブに行こうとも思ってたんだけど。
タイミングが悪いことに風邪気味になってしまったあたし。
トロントから来た友達が「クラブ6軒は行くぞ!」とかはしゃいでた横で。
あたしはマジメに戻って、しっかり睡眠を取ってたわ。
まぁ、そんな感じでいいのよ。
理想としては、モントリオールのローカルなお店を巡って。
もっと美味しいレストランを見つけたり、可愛い小物屋さんとか探したかったの。
そんな今日もショッピングのあと、ゲイタウンに座って原稿を遅くまで書いてたわ。
全然やりたいことできてないけど、あたしにはこれくらいのがいいのかもね。
お別れを言うのは寂しいけど、トロントからそう遠くないしまた来るわ。