キャシーがついにドラァグクイーンデビューよ!
もうもったいぶらないわ。
見たいだけ、見ちゃいなさい。
どう?キレイ?
トロントのゲイタウン、深夜のチャーチストリート。
数々のドラァグクイーンが並ぶ通りを、キャシーがボディガードに手を引かれながら通りました。
存在感が凄かったようで、視線集めまくり、声かけられまくりでした。
やっぱキャシー、女の子に生まれてたらもっと売れてたのかしら。
で、なんで急にドラァグクイーンなんてやることになったのか。
それはキャシーのインド系の友達の陰謀でした。
そうよ!陰謀だったのよ!
陰謀にはめられたのに、ノリノリで嬉しそうなあたし。
しばらく前、インド系パーティに誘われたのね。
それで、ドレスコードがインド系民族衣装だったんです。
主催者はキャシーの友達だったので。
「あたしインド系衣装なんてないけど?」
って聞いたら。
「いいの。キャシーのは特別に用意してあるから!」
って言われて、それならと思って、深く考えなかったの。
そして、パーティに到着して渡されたのは赤とゴールドのインドサリー。
「え?髭も剃ってないのに、似合わないわよ!」
って言っても聞いてくれなくて。
インドサリーを巻かれて、アイラインとマスカラ付けて。
ドラァグクイーンキャシー完成!
キャシー以外の招待客は、みんなインド系で、自分の衣装を着ていて。
キャシーだけ、ドラァグクイーンで、インドサリー。
それでもあたしの性格だから。
「どうもキャシーです!剛毛女装でーす!」
とか冗談言いつつ、めちゃくちゃ溶け込んでました。
女装なんて、記憶にある限りは人生で初めてで。
嬉しかったからか、本性が目覚めたのか、気付くと性格も変わってて。
「ねぇ、このワインが開かないから、開けてくれない?」
「あたしと寝たいなら、そこの行列に並んで。」
とか、めちゃくちゃタチの悪いキャラクターになってて。
わがままなドラァグクイーンとして大暴れ。
そんなキャシーでも、パーティでは大人気でした。
パーティも終盤にさしかかると。
少し外の空気を吸いたくなったキャシー。
深夜2時という非常識な時間に友達に電話して。
「ねぇ、ちょっと迎えに来てくれない?一人じゃ外歩けない!」
ってわがまま言って友達を呼びだし。
彼と腕を組んで、プリンセスのように歩き出したあたし。
もうね。
本当に恥ずかしいのよね。
すれ違う人からは、よく声かけられるし。
嬉しいのは、嬉しいんだけど、髭ボーボーのドラァグクイーンってアレだもの。
ゲイカルチャーのフツーに当てはまらないんだもの。
それでも、女優!女優!女優!
って自己暗示をかけて、最後まで態度のでかいキャラクターを通しました。
道ばたで、おじさんたち(もちろんゲイ)に。
「あんた、もう少し痩せたらべっぴんさんだよ!」
と言われて、めちゃくちゃ頭にきたあたし。
ボディガードの手を離れ、真っすぐにそれを言ったおじさんたちに向かって歩いて行って。
「インドじゃ、このラインがセクシーなの。それがわかんないようじゃ、あんたの目は節穴ね!」
って、ドラァグキャラそのままにお返ししてやりました。
キャシー背が高くて迫力があるからか、向こうは予想以上にビビっちゃってました。
これ、一応G20サミットの土曜日の夜だったんですが。
キャシーの美しさに気付いたのか、警察官が10人ほどゲイタウンまで見回りに来てました。
深夜3時なのに、お疲れさま。
そんな感じで、あっという間にドラァグクイーンとしての時間が過ぎてしまいました。
これらの写真は即座に公開されたのですが、評判は最悪。
「あんた、ブサイクなドラァグね!髭くらい剃りなさいよ!」
とか、今日は職場では散々の言われようでした。
キャシー、リベンジするわ!
ドラァグ、ちょー楽しかったもん。
次は髭も剃って、カツラも被って、下着も履くわ!
数週間には、毎晩チャーチストリートの街頭に立つようになっちゃうのかしら。
それか、バーやクラブを転々とし、パフォーマンスをする日々ね。
皆さん、キャシーのドラァグはどうですか?