長いことキャシーの一時帰国について書いてきましたが。
3週間っていうのは、長いようで短いもので。
時差にも慣れて、逆カルチャーも克服した頃に、もう帰国なんです。
留学に行って、日本に帰ると、日本が凄くダメに感じる人も多いそうなんですが。
キャシーの場合は、良い場所ばかりに目がいっちゃって。
ほら、飯うまいし。ユニクロ安いし。男の子可愛いし。カラオケあるし。
逆に、日本を出てなかったらどんな生活をしてたかなんて考えたりしました。
もちろん、トロント留学で学んだものは計り知れないので、後悔はありませんが。
隣の芝生って、いつ見てもステキに輝いて見えちゃうもんなんです。
最初はもう目を向けるのも嫌だった自分の部屋でしたが。
日が経つにつれて、緊張もほぐれて、段々と部屋の中のものと向き合えるようになり。
卒業アルバム、昔の写真とプリクラ、手紙、昔の携帯に入ったメールとか。
ゆっくりと時間をかけて、思い出し笑いしながら、一個ずつ見てました。
いざ始めてみると、記憶のピースでパズルするような感覚になって。
それが段々と今の自分と繋がっていくようでした。
この3週間を通して、たくさん友人と再会したことで、凄く助けられた部分もあって。
小学校の時から友達で、14年間も仲良しで、ゲイだともカムアウトしてる子や。
大学時代に、いつも相談に乗ってくれた教授とか、年上の友達や。
一緒にアクティビズムや映画作りをしてた友達や。
幅広く付き合っていた友達たちとゆっくり話せたことで。
より一層、今自分がやっていきたいことが見えてきた気がします。
思えば、今回の帰国って、タイムトラベルをするような感覚だったんですよね。
しかも、トロントでここまでトロントのコミュニティーに根付いて生活してるのに。
日本に戻った瞬間、すべてがそのまま戻っちゃったので、少し戸惑ちゃったんです。
文化と時間の行き来をするのが、こんなにしんどいものなんて。
まったく想像もしてませんでしたが、今回の帰国で思い知らされました。
友達から言われたことで、印象に残ったのがこの言葉で。
「2年も日本離れて、写真とかだともう向こうの人と混じってたから、キャシーはもう遠い人になったのかと思ったけど、全然変わってなくて安心した。」
これを聞いて、キャシーも凄く安心したのよね。
だってね。全然違う人になってたら、それはそれでちょっとアレだもの。
多少成長したとは思うんだけど、それについては何も言われてなかったわ。アレ?
そんなわけで、少し微妙な幕開けだったこの一時帰国も。
終わりが近づいた頃には、とても充実したものになり。
「さぁ、トロントに帰って、もっと頑張るか!」
って気持ちが湧いてきたくらい、元気をたくさんいただきました。
また友達や家族と離れちゃうのは寂しいけど。
トロントにも、たくさん素敵な友達がいるし、もはやみんな家族同然なので。
寂しいなんて口に出しちゃうと、みんなに怒られちゃうかもしれませんね。
まぁ、なにはともあれ、またトロントに戻ってきたキャシー。
時差にも負けず、帰国した夜の次の朝には出勤し、もう既にお仕事ムードです。
これからどう人生が転んでいくかはわかりませんが、いつでも笑顔で頑張って行くわ。