キャシーってば。
けっこう後輩ゲイやビアンには慕われてて。
「キャシーさんって、今まで見たゲイの中で一番“ゲイ”に自信持ってる感じ!」
とか言われたこともあります。
本当にそうかしら?
こんなに自信満々に見える自分だけど。
たまに凄く戸惑うこともあるのよね。
だって・・・。
あたし、まだゲイデビューしてから、まだ2年しか経ってないわけで。
必死に周りにゲイだって隠してたことや。
友達にゲイバレしそうになって、本気でゾッとしたときのことや。
自分がゲイだって言葉を、ゲイの友達の前で何回も飲み込んだことも。
大泣きしながらお母さんにカミングアウトしたときのことだって。
まだ全然昨日のような感じなんだもん。
もうすぐ24歳になるんですが。
未だにアンケートで10代にチェック入れちゃうあたしのことだし・・・。
全然大人になっていってる実感がないわけです。
たまに。
こんなゲイでまみれたトロントライフが、夢だったんじゃないかって思うこともしばしばあって。
クローゼットだった頃の記憶に夢の中でうなされたりだってして。
目が覚めて、ゾッとしたりします。
3年前の自分からしたら。
トロントのゲイタウンで暮らし、ゲイ関係の仕事をして。
ブログに自分の顔写真まで公開しちゃって、ゲイだって宣言するなんて。
とても想像できた生き方じゃなかったと思います。
今はこんなんだけど・・・。
そうしてここまで来れたのも。
頼もしい友人や人生の先輩がたくさん居たことで。
様々な生き方を目にすることが出来て、それを自分のモチベーションにしてからだと思います。
自分ひとりじゃ、キャシーは未だに不安に怯えていた頃のキャシーのままだと思うの。
本当、こんなに人に恵まれた自分って幸せモノだなってよく思います。
もし、あの日。
自分をクローゼットの中から引っ張り出してくれる人たちが居なかったら。
今ごろ、キャシーは何をしていたんでしょうね?
横浜あたりの中小企業で、地味にサラリーマンしてるかしら。
今更、キャシーがクローゼットに戻って会社員とか。
3日で円形ハゲが出来て、退職届出していると思うわ!
そういう生き方をしている人を否定するとかそういう意味ではなくてよ。
何が言いたいのかっていうと。
キャシーだって、全然自信満々なんかじゃないってこと。
それでも信じて突き進むしかないから、不安や恐怖を跳ね除けるしかないわけ。
ゲイで。
有色人種で。
海外で1人で、飯と男を食っていくためには。
それくらい図太くならないと、やってられないわ!
そんなわけで。
明日も、明後日も。
弱音もちょっと吐きつつ、こうして歩くしかないわね。
もうここまで来ちゃったんだもん。
今の仕事の1つの選考基準が。
“ゲイコミュニティーの中で、ロールモデルになれるような人”
だったんですが、自分は果たしてそれを満たしているのかしら。
いつかはキャシーも。
他の人のロールモデルになれるような人になれるように、頑張らないと!