最近のトロント、天気がもう本当に最悪で・・・。
目が覚めても、窓の外に広がるのはダークグレーの空。
もう風邪もひいちゃって、全然朝起きれないあたし。
10時に起きても間に合う仕事をしてて本当に良かったって思う瞬間だわ!
(朝5時起きの人とかごめんなさい・・・)
本当、夏のトロントと冬のトロントってまるで別の国だわ。
って、トレーニングの話が途中だったわね。
そんな様々な人が集まるHIV/AIDSと働く人のためのトレーニングに。
単身ゲイとして、注目を浴びつつ、参加してしまったキャシー。
あたしはもうエイズ団体で1年以上もボランティアしてるんで。
HIV/AIDSに関する基礎知識なんかはもう並の人より持っているわけで。
最初は特に何かを学ぶなんて期待していなかったんですが。
もう全然凄かった!
HIVに絡んだ人種問題、性差別問題などなど。
奥の深い議論が様々な視点からされて、もうキャシーの目キラッキラだったわ。
女性視点やノンケ視点の議論なんか、なかなか聞いたことが無かったもの。
普段はアレでしょ。
キャシー、ゲイにしか囲まれてないでしょ。
だからか、久々に。
「あ・・・。そういやこの世界にノンケも居たのね。」
ってしみじみ思ったわ(失礼!)。
そんなトレーニング中でも特に際立ったのが。
自分の社会の中に居る位置を知るゲームです。
みんなが横一列に並んでから、司会者が。
「あなたが女性なら一歩下がって、男性なら一歩進んで、男性にも女性にも属さないなら二歩下がってください。」
って読み上げていくのね。
他にも。
「あなたが白人なら一歩進んで、それ以外の方は一歩下がってください。」
「あなたの第一言語が英語なら一歩進んで、違うなら一歩下がってください。」
「あなたが大学を出ているなら一歩進んで、ないなら一歩下がってください。」
と、本当に様々な視点から、社会の中で優遇されている人と、冷遇されている人を分けていきます。
すると、最初は一列に並んでいた人たちはみんなバラバラになり。
先頭に立つ人も居れば、後ろに下がりすぎて壁に当たっちゃう人もいて。
まさに1つの社会を映し出したようで、非常に興味深いゲームでした。
たたのゲームなので、もちろん実際の社会的な現実とは違うかもしれませんが。
こうやって周りを見渡してみると、自分の社会的な位置に敏感になれる気がしました。
ソーシャルサービスワーカーにとって。
一番危険なのは、自分の立場からしか物事を見ないことです。
ノンケであれば、ゲイの本当のところの苦悩は見えないし。
男性であれば、女性の社会的な負担は感じられないし。
白人であれば、アジア人の抱える問題は見えない。
でも、本当に人ってたまに何も考えずに知ったようなフリになってしまいます。
そんなときに、もう一度自分がどこに立っているのか確認して。
それから相手がどこに立っているのかを見て。
そこから物事を考えることができなければ、人を助けることなんてできません。
そんな相手の立場も見ずに。
自分と同じくらい社会的に優遇されてるって勝手に判断して。
言葉攻めにしちゃうのなんて論外です。
キャシーも、本当に気をつけなくては。
自分が冷遇されると、人ってすぐに気付くのに。
優遇された途端、それが当たり前になってしまいます。
ソーシャルサービスワーカーとしても、1人の人間としても、気をつけていきたいわ!
そんなわけで。
無事にトレーニングも終え。
心も気持ちを切り替えて、仕事先に戻ったキャシー。
間違いを犯したり、失敗したり、ボスに怒られたり・・・(いいことないのかよ!)
ってまだまだ学び途中のあたしですが、いつかは一人前になれるように頑張るわ!