キャシーがトロントで初めて体を許したあのGOGOボーイ。
まだ憶えていますでしょうか?
気付けばもう凄い月日が経ってたんですが。
結局あんまり良い思い出には終わってなくて。
向こうはまだ。
キャシーなら、ラーメン奢ればヤラせてくれる。
とか思ってるようで。
たまに脈絡もなく。
「ラーメン食べようよ。キャシーが恋しいよ。」
とかメッセージが届いてたりして。
眉間にシワを寄せちゃうあたし。
そんな今日は、友人に誘われたイベントに行くことになっていて。
そのイベントには、問題のGOGOボーイも来ると知っていたキャシー。
朝に、何気なく話をしていて。
なぜかそのGOGOボーイの話になったあたしたち。
「あのGOGOボーイ、3ヶ月前に1年以上付き合ってた彼と別れたらしいよ?」
とか友達の口から出てきて。
ちょ!
ちょっと待った!
って思わず頭に血が上ったキャシー。
あたしが彼とデートしてたのが去年の11月。
ってことは、その時ってまだ彼に彼氏が居たってこと?
それなのに、あんな平然とあたしに。
「僕のボーイフレンドになってぇ。」
とか甘えた声で言ってたわけ?
「あたし、何も聞いてないんですけど!?」
じゃ、3ヶ月前から妙に馴れ馴れしいのも。
彼氏と別れたからなわけね。
キャシーをキープに使うなんて、よほど自信があるのね?
どっちが上か、今夜見せ付けてあげるわ。
って、頑張っちゃったあたし。
髭も綺麗に手入れして。
髪の毛も念入りにセットし。
胸元にはゴールドのネックレスをして。
ギランギランに輝くお兄さんになって、自分で自分に惚れたあたし。
(ええ。ナルシストですが何か?)
イベント会場に着いて、しばらくすると。
GOGOボーイが到着して。
「へい!キャシー!」
って声かけてきて。
「あら。お久しぶり。」
ってハグして。
普通に振舞ってたんだけど。
内心はかなりメラメラ。
会場が暑かったので。
入り口のところで、他の人と。
「今日めっちゃ暑いね。」
って話してたら。
後ろから。
「キャシーがセクシーだから、こんなに暑いんだよ。」
ってGOGOボーイが話に混ざってきて。
「あら。ありがとう。言わなくてもわかってる。」
ってイヤミたっぷりに答えておきました。
最初は凄く対抗心がメラメラと燃えてたんだけど。
キャシーって怒っても長く続かないんで。
もう途中からけっこう普通になってきて。
GOGOボーイと。
「ねぇ、あそこの男の子知ってる?チョー可愛い!紹介して!」
「知らないよ。キャシーなら落とせるよ。」
とか世間話を普通にしてました。
つまんない男に怒って。
時間をムダにするより、キャシーは新しい恋に生きるタイプなの。
相手からのセックスのお誘いは。
自分への褒め言葉として、ありがたく受け取っておくわ。
と、そんなゲイたちの平和(?)な日曜日の午後でした。