気付けば、親戚の家から出て3ヶ月も経っていたキャシー。
そうそう。ファミリーデイって祭日に追い出されたのよね。
最近はたくさん自炊するようになったし。
家の中でゲイだって隠す必要も無いので。
かなり自由気ままな生活を過ごさせてもらっているあたし。
ダウンタウンということもあって。
勉強の合間にちょっとイベントやボランティアに顔も出せて。
凄く効率よく勉強とボランティアとゲイライフの両立ができています。
でも、親戚たちはカンカンみたいなのね。
なんでって?
キャシーが全然連絡してないから。
いやね。
わかってるの。
お世話になってきたし。
お礼も、ご挨拶も定期的にする必要があるってこと。
でもね。
電話をする度に。
「家族の集まりに来ないとは何事だ!」
みたいな感じでお説教をされて。
「いやいや・・・。今、凄く忙しいの・・・。」
って逃げてるんだけど。
それでもしつこくて。
ついつい電話するのも億劫になってきちゃったの。
平日は授業があって。
ボランティアも毎週あって。
土日は宿題に追われて。
やっと自由になれる少しの時間を。
「結婚はしないのか?知り合いの娘紹介するぞ。」
って脅迫に近い会話をしたり。
性差別や人種差別な言葉が平然と交される。
そんな話が延々と続く家族の集まりに費やす気はないわ。
タダでさえストレスフルな生活なのに。
そんな下らないストレスで、まいっちゃったら大変。
「娘じゃなくて、超イケメンで頭が良い息子は居ないわけ?」
とか言えればいいんだけど。
そんなこと言った日には。
その場で精神科医に連れて行かれちゃうわ。
冗談だと思うでしょ?
でも本当よ。
親戚って。
血がつながってるだけで、仲も良くないのに。
なんでここまで無理して関係を保たなきゃいけないわけ。
とか保守的な価値観には疲れてるあたし。
この前。
電話に出た瞬間に怒鳴られて。
「もう私たちはどうでもいいのかい?」
とかおじさんに言われ。
売り言葉に買い言葉で怒鳴り返しちゃったキャシー。
ありゃありゃ。
これはマズいわ。
タダでさえ保守的な家族なのに。
若者が年長者に怒鳴ったなんて、とんでもない。
今頃、彼らの食卓では。
「キャシーはダウンタウン行ってグレたわね。」
「しっかりもののお嫁さんでも探してあげよう。」
みたいな会話がなされてるに違いないわ。
いつまでこんなお付き合いが続くのかしら。