トロントで一番大規模で、歴史あるって言われるゲイクラブ・バーン。
ここでは毎週水曜日に大学生ナイトが開催されていて。
入場料無料で、ドリンクも割引価格で、学生にとても優しいんです。
大学生ナイトといえば・・・。
若い子がいっぱいで、ノリも良くて、楽しい!
ってイメージがあって、ずっと行きたかったんですが。
水曜日ってあんまり暇な日じゃなくて、いつも泣く泣く逃してたの。
でも、昨晩。
友達に急に誘われて。
ついにあたしの大学生ナイトバージンを捨てる日が来たわ!
って思って、ルームメイトからセクシーなシャツを勝手に拝借して、行ってきたわ。
その時、居合わせたのは。
キャシーの昔の男、薬剤師の坊主君。
キャシーの友達で、元Facebook上の偽ボーイフレンドのフィリピン人君。
そのフィリピン人君の友達のスペイン人君。
さらに最近可愛いノンケの男と付き合いだしたバイの女の子とそのノンケの彼氏。
クラブに入って1時間もすると。
ダンスフロアがすっかり埋まっちゃって。
もうダンスするのもキツイくらいで。
ふと見ると。
スペイン人君はもう誰か見つけてて、壁際でちぃーちゅーしてるし。
バイの女の子とノンケ君のカップルはそそくさとお楽しみのために帰るし。
すっかり売れ残ったあたし。
これもそれも坊主君のせいよ!
隣にピッタリついてダンスするもんだから、みんなからカップルだと思われてるのよ!
まぁ、別にダンスしに来たから売れなくてもいいわけだけど。
そうこうしてるうちに、本当に混んできて。
水曜日なのに、この忙しさはなんなの?とか不思議なくらいで。
あまりの人の多さにうんざりして。
「キャシーもう帰るわ。明日も予定あるし。」
って言って、出口に向かってたら。
友達の白人の男の子にバッタリ出くわしたの。
あの例のセックス・ポジティブ・パーティでちょっとおてんばしちゃった子。
あの夜以来、普通に友達になったあたしたちだから。
いつも通りに、本当に当たり障りのない挨拶をしたら。
そのまま頭掴まれて、思いっきりキスされたわ?
坊主君、隣で唖然。
キャシー、口の中で舌を遊ばれつつ。
「あの・・・これなに・・・?」
って横に居たその白人君の友達に目で合図送ったら。
「ショットしすぎて、泥酔中なのよ。」
とか言われて、納得。
そのままキスしてる意味も無いので。
「はいはい。もう十分十分。気をつけて帰りなさいよ。」
って引き離して、そのままダンスフロアから出たわ。
あんな強引なキス、テレビドラマくらいでしか見たことないから。
ちょっと久々にドキドキしちゃった。
で、まだ隣に居た坊主君。
物凄い真剣な顔で。
「あれ・・・ダレ?」
って聞いてきて。
「いやね。そのね。・・・ともだち。」
って言うしかなかったわ。
挨拶に1分間もディープキスする友達なんて居ないって!
本当、スキャンダラスな夜だわ。
坊主君、ヤキモチ焼いてないといいけど。
やっぱり大学生ナイト。
ノリが若いです。
って、ムリにまとめる。
今日、朝起きたら。
「昨日のこと、何も覚えてないんだけど・・・。」
って白人君から言い訳のメールが入ってたわ。
あたしに送ってくるってことは。
ハッキリ覚えてるのよね!?
まったく。
これで清純なキャシーのイメージに傷がついたら・・・。
って調子乗ったあたりで終わらせておくわ。