キャシー、トロントに来て唯一うまく行きそうだった恋がありました。
それは去年の夏。
トロントのゲイパレードで出会った薬剤師見習いの坊主の子です。
寄りによって、キャシーが際どい下着で、パレードで踊る準備をしてたときに出会ったあの男の子です。
初対面がコレって、なんだかね・・・。
お互い、会ってすぐに好意を感じて。
ゲイパレードの後はみんなでご飯を食べに行って。
もっと仲良くなって。
よくクラブに一緒に行くようにもなって。
お揃いのシャツでデートまでしたのですが・・・。
まぁ、いろいろあって。ええ。本当にいろいろあって。
連絡が途絶えちゃったのです。
そんな儚い夏の恋でした。
そんな彼。
半年間も音沙汰なしだったのに。
先日のクラブイベント、HOMOHOPで突然キャシーの前にまた現れたのです。
しかも、現れただけじゃなく。
全然2人の間の距離があの夏から変わってなくて。
目が合うたびに、キャシーはドキドキ。
まさに、昔の男。
昔の男といえば、藤原紀香が堕ちていくドロドロ愛憎劇。
キャシー、このまま紀香のように堕ちていくのかしら。
って、揺らいでるそばから。
容赦のない坊主くん。
先週末、クラブに出かけようとしたキャシー。
お気に入りのシャツを着て、香水もつけて、出かけようとしたら。
電話が鳴って。
出ると。
彼。
・・・。
あたし、あんたから電話もらうのいつ振りよ?!
とか突っ込みたいところを飲み込んで。
「今からクラブ行くけど、来る?」
って社交辞令言ったら。
本当に来ちゃって。
もうキャシーは心臓がバクバク。
しかも、その日にちょうど着てたシャツが。
ペアルックでデートした日のシャツで。
どこからどう見てもあたし、未練たらたらな女。
クラブで踊っている間。
彼はずっとキャシーの横にピタっ!
もうこれ何!?
って感じで、キャシーは混乱しっぱなし。
周りも。
「あんたたち、何があったの?」
って冷ややかな目で。
キャシーは本当に、昔の男という蜘蛛の巣にかかろうとしているんだわ。
今なら、紀香のセリフを全部感情を込めて言えちゃう。
そんなドラマクイーンなあたしでございます。
さて、これからどうなっちゃうのかしら。
もうすぐ夏も始まるのに。
あたしは昔の恋に引っかかったまま。