ずっと前から書こう書こうと思って。
なかなかうまく頭の中でまとまらなかったこのテーマ。
人種問題。
ブログが炎上しない程度に、自分が見てきたものを書いていくわ。
日本に居た頃は。
人種問題に関心を持ってはいたものの。
在日朝鮮人問題やアイヌなどの少数民族問題は日本では蓋がされていて。
たとえ身近に居たとしても、非常に見えにくいものでした。
トロントはというと。
人種問題なんて日常会話に常に混じってくる常連トピックで。
多くの人が、それぞれに強い主張を持っています。
日本の在日朝鮮人差別が2ちゃんねるとか匿名の下でしか見られないのに対して。
イベント主催者の白人の司会が冗談で。
「クソったれ中国人が、トロントを乗っ取りやがって。」
とか言っちゃうくらい、差別が露骨に目に見えます。
現在。
トロントの人口の半数弱は、既にビジブル・マイノリティーに占められています。
ビジブル・マイノリティーとは、カナダでよく使われる単語で。
先住民と白人以外の人のことを指します。
つまり街中を歩けば。
2人に1人は黒人か、アジア人か、その他の民族になるわけです。
その中でも特別に多いのが、中国人で。
トロントの総人口の11%を占めています。
ダウンタウンのあちこちでは中国語が見られますし。
中華街に行くと、もはや中国に居るのと変わりません。
スカボロという場所は、もう中国人居住区と化していて。
デパートに入っても、中国語だけで買い物ができます。
トロントだけを見てると。
あと10年もしたら、北京語と広東語が、英語とフランス語に次ぐ公用語になるのも現実味を帯びてきてます。
そんな社会環境の下で育っていくトロントの人々は。
人種差別に対して非常に敏感なアンテナを備えています。
でもやっぱり、違う人が集まれば。
差別は必然的に生じてしまうもので。
いくら多文化共生の精神を兼ね備えるトロントだとしても、それは同じこと。
今回はトロントの状況説明に留めて。
次回の記事では、このテーマに沿って。
キャシーが見てきたゲイコミュニティー内の人種問題に触れます。
いつも以上に慎重ですよ!