最近、すっかりFacebookストーカーって呼ばれてるキャシーです。
本当失礼よね。リサーチ上手って言ってもらいたいわ。
キャシー、今学期はトロント大学で週2で講義受ける気満々だったのに。
もうアレコレやる事が立て込んでて、全然実行できてません。
でも、ずっとちょっと心残りだったのが・・・あの男の子。
トランスジェンダーの授業で、一目ぼれしたあの男の子です。
なんとか友達になれないかって。
いろいろ友達に恋のキューピットをお願いしていたんですが。
その男の子、なかなかシャイで。
みんな手が出ず。
もうあたしゃが直々に出向くしかないわね!
って、思って。
その男の子と知り合いになるためだけにトロント大学へ。
ストーカーじゃなくて、愛の力よ!
実は、キャシー。
もうその男の子のFcebookは既に見つけてて(Facebookストーカーと呼ばれる所以)。
クラスで軽く自己紹介して、名前聞いたら、メッセージを送ろうと思ってたの。
教室に到着して。
その男の子がまだ居ないことを確認して。
友達みんなに。
「よろしくね!よろしくね!」
ってお願いして周るキャシー。
営業上手じゃないと、男の子も手に入らない時代よ。
でも、待っても待っても現れない彼。
待ちくたびれたキャシーは、教室の外をブラブラしに。
そしたら、なんとクィアガールちゃんと遭遇!
「え?ここで何してるの?」
ってキャシーが驚いてたら。
「あんたこそ、トロント大学の学生じゃないのに、何やってんのよ!」
とか突っ込まれるキャシー。
たしかに・・・。
そして、キャシーが。
「あんたこの授業取ってるわけ?」
っていつもの大声でクィアガールちゃんに聞いたら。
ちょうどその時、キャシーの横をすり抜けた1人の男の子が振り返って。
自分が聞かれたのかと勘違いして、きょとんとした顔で。
「僕、この授業取ってるよ?」
ってキャシーに答えてきたの。
キャシー、顔が真っ赤になったわ。
だって、あの男の子なんだもん。
髪の毛がちょっと短くなってて、メガネかけてて、前に見たときより可愛い。
何か言わなきゃ!
何か言わなきゃ!
って出た言葉が・・・。
「今の僕の彼女に言ったんだよ。」
って・・・。
その男の子も。
「あ。ごめんなさい。」
ってそそくさと教室に入っちゃったの。
あたし、マジでそのまま校舎から飛び降りようかと思ったわ。
変なタイミングで声かけちゃった上に。
ノンケアピールまでしちゃって、可能性を無にしてしまったキャシー。
まだよ!
まだ諦めちゃダメよ!
自己紹介さえ・・・自己紹介さえできれば・・・。
って、授業の休憩を待って。
声かけようと思ったら。
その男の子は、隣のクラスメートとずっと話してるの。
こんなに近くに居るのに!
果てしなく遠いわ!
こっちを見て!
この可愛いキャシーを見て!
って祈りも通じなくて。
そんな可哀想なあたしをいたわって。
友達が、帰りにみんなでお茶に誘おうって言ってくれて。
なのに、授業の終わると。
声をかける隙も無く、そそくさと帰ってしまったその男の子。
もう完璧にしおれてしまうキャシー。
本当、無駄足だったわ。
何より、納得行かないのが。
なぜかクラスに居た他のゲイの子たちとは友達になったこと。
こうなったら、来週もチャレンジよ!
クラスの人みんなと友達になれば、その男の子に逃げ場はもうないわ!
だから、ストーカーじゃないって・・・。
夜、家でパソコンのモニターと睨めっこして。
Facebookに居る彼に。
「今日ノンケアピールしちゃったあの男の子です。」
ってメッセージでも送ろうかとしばらく考えちゃうキャシー。
そんなことしたら、本当に可能性なくなっちゃうわ。
あたし・・・。
気持ち悪い・・・!
キャシー、本当にストーカーじゃないんだから!!!