前からちょこちょこ記事で話していたこのイベント。
THE BIG PACKAGE
黒の衣装で、セクシーにオークション会場でモデルをしてください。
と頼まれたキャシー。
あれこれ迷った末、担当者の方に・・・。
「黒のタンクトップと下着で行きます。」
ってメールしたら。
あたし宛に返信はなく、メーリスでモデル全員に。
「誤解している方も居るようですが・・・
下品なセクシーではなく、上品で優雅なセクシーを目指してください。」
とか言われて。
下品と太鼓判を押されたキャシー。
ええ!あたしゃ下品なオカマよ!
さらに。
「ステージに上がってもらう予定なので、メイクもして来て下さい。」
って、とても無理な注文まで。
この知らせを受けたのがイベントの前日で。
手元には、下品なタンクトップと下着しかなかったキャシー。
メイクなんて道具とかやり方の前に、未経験。
藁にもすがる思いで。
友達に電話!電話!電話!
一晩かけて、なんとかすべてを手配したキャシー。
当日の放課後に。
クラスの女の子に、メイクアップをしてもらい。
こっちはアイラインが死ぬほど怖くて、泣きそうになっているのに。
他のクラスメイトは。
「おまえやっぱりゲイなの?」
「これから女装?」
とかからかってきて。
とりあえずは、恐怖のアイラインが終わるまでシカトするキャシー。
涙、涙のメイク後、あまりの素晴らしい出来栄えで。
今度は校内歩いて、さっきからかってきた友達に見せ付けに行くキャシー。
「可愛い?可愛いでしょ!」
「うーん・・・可愛い。可愛い。」
って言われるまで、脅迫(笑)
(実際は意外と好評でした。)
本当、こりないオカマです。
ってよく考えたら。
これから1時間、バスと電車に乗って、会場に行かなきゃいけないあたし。
しかも、1人。
もうヤケクソよ!
とか思って、メイク顔でバスに乗り込みました。
思いのほか、誰も見てこないと思ったら。
みんなあたしが違う方向を向いてるときに、ガン見してくんの!!!
振り返ると、サっと目線逸らされて、イラっなキャシー。
前の席に子供連れの親子が座ったときは。
「あ・・・。神様・・・。」
と、ああいうステレオタイプな空気の読めない子供じゃないように。
と願ったりしました。
「このお兄さん、メイクしてる!」
なんて大声で言ったら、本当に泣くところだったわ。
でも、試練はこんなもんじゃなかったの。
会場について。
なにやら空気が違うなって感じたキャシー。
とりあえず、担当者に部屋に通されると。
プロのGOGOボーイさんやダンサーさんやパフォーマーさんたちが・・・。
みんな忙しそうにメイクやら、衣装やらって走り回ってるの。
みんな裸だったのが萌えました。
でも・・・。
え?これにキャシーが混ざるの!?
って、めっちゃ怖気づくキャシー。
あたし・・・こう見えてど素人のオカマよ・・・?
アダルトビデオコーナーでも、キャシーは素人ジャンルなのに。
(そういうジャンルがあるんです。)
もう着いているはずのクィア・ガールちゃんは居ないし。
「はいソコ!脱いで!脱いで!」
とか言われて。
脱がされ、されるがままのキャシー。
どこに連れて行かれるのかと思ったら。
プロのメイクさんの前に連れて行かれて。
さらにアイラインとマスカラ、口紅まで。
それだけでは飽き足らず。
スプレー式のファンデーションでシューシューされて。
「あなた、肌の色綺麗でやりやすいわ。」
とか褒められて、これからプロな方々と張り合うことも忘れ。
美しく変わって行く自分に酔いしれるあたし。
座っているだけで、数人の人に囲まれて。
メイクから、髪型、衣装までパッパと用意されて。
なんだかアイドルになった気分のキャシー。
ステージに立てるようになった頃には、もうすっかりゲイゲイしく変身。
裸にブラックのベストで、エキゾチックな雰囲気に。
隣に居るのは、クィアガールちゃん。
プロのモデルさんたちとガラスの仮面ばりにバトルがあるのかと思ったら。
みんなフレンドリーで、楽しくワイワイな感じでした。
他のモデルさんが全員白人だったのもあって。
キャシーが思いのほか目立って。
けっこうお客さんからも好評。
しかし、その後6時間も仕事をさせられるとは思ってもみなかったキャシー。
これが無給のボランティアって・・・。
ちょっと!
男の1人くらいよこしなさいよ!
なんだか、また一歩深くこの世界に足を踏み入れてしまったキャシーでした。
次の朝。
化粧が洗っても、洗っても落ちず。
アイラインがくっきり残ったままおじさんと朝食を食べたキャシー。
バレてないといいんだけど。