キャシーの英語コースの締めくくりに書く論文のテーマは。
『20世紀のゲイムービーと検閲コード』
これがなかなか面白いテーマで。
長い間、映画史の中で生まれては、隠されてきたゲイムービーの歴史に迫っていきます。
ゲイムービーが禁止されていた時代でも。
映画作家たちは、ゲイの中でしか通じない仕草やシンボルを用いてゲイを表現してきました。
最近でこそ、トム・ハンクスが『フィラデルフィア』でHIVに感染したゲイを演じ。
アカデミー賞を取ったり(これも15年も前の映画だけど。)
『ブロークバック・マウンテン』や『RENT』のように。
ゲイが堂々と出てくる映画がヒットをするようにもなりましたが。
こんな時代にたどり着くためには様々な闘争があったんです。
興味のある方は、こんな映画でも。
セルロイド・クローゼット/The Celluloid Closet(95年)
ゲイムービーが映画史の中でどう扱われてきたか、時代を追いながら知ることが出来ます。
映画作成の中心的な存在でありながら。
自分たちの姿をフィルムに刻めなかった方たちは、何を思って映画を作っていたんでしょうか。
映画クレヨンしんちゃんでオカマの敵役が倒されるのを見て笑ってる場合ではないですよ!
話に戻って、今日はクラスでその論文のアウトラインの口頭審問でした。
キャシーの発表直前に。
「ホモセクシュアルな内容の含まれたウェブサイトは検閲するべきです!」
とかそんな議論がされているクラスで。
「僕の論文のテーマはゲイムービーと検閲コードです。」
って大声で発表するあたし。
さすがに心拍数も上がっていたんですが。
なんかみんな普通・・・。
もっとこう議論とか仕掛けてきたりしてくればいいのに。
先生と2人だけで。
「ゲイって映画ですぐ殺されちゃうんですよ!」
「最近の映画は生きてるじゃないか。ブロークバック・マウンテンは?」
「最後にぶち殺されました。」
みたいな議論になってしまいました。
ちなみに先生は超リベラルで、ゲイフレンドリー。
『セルロイド・クローゼット』を見ていたことには、素直にビックリしました!
発表が終わったあとも。
みんな何も変化が無いし。
「おまえなんでゲイムービーなんかやるの?」
「え?キャシーってゲイだったの?」
とかもなし。
キャシーがゲイであることなんて周知の事実なのか。
それとも、キャシーの英語がひどすぎて、誰も理解しなかったのか。
まぁ、みんなゲイなんかには無関心なんでしょうな。
愛の反対は無関心です(マザー・テレサ)。
言い得たものです。